第四話 異世界で無双
≪ディメンションコテージ≫を片付け、ネルと森に来た。ある程度、レベルを上げたら『貿易都市ロジステ』に行ってみようと思っている。『ペイン村』の南と西に広がる森林地帯は南側が『ジャイアントフォレスト/巨人の森林』西が『レプタイルフォレスト/爬虫類の森林』。二つは事有る毎に、縄張り争いをしているらしいがこの村は、お互いの縄張りから外れた位置にある為、たまにはぐれゴブリンやはぐれオークが襲撃してきていたが村人が撃退していた。
ルシフとネルは南側の『ジャイアントフォレスト/巨人の森林』に来ていた。ルシフがこちらを選んだのには訳がある。ネルは基本的に人間も魔物も殺した事がなく対人戦闘になった場合になれる必要がある為だ。ルシフは・・・?と言うと、対人戦闘はネルを助けるためにしているし、魔物についてもダメージを受ける事がないと思われ、問題なかった。
「ネル、敵が現れたら最初は何もしないで僕の後ろに居てくれ。次に会ったら距離を取って敵に向かって石を投げて当ててくれ。ちょっと、試したい事があるから。」
「わかったよ。お兄さん」
しばらくすると、ゴブリンが一匹現れた。
ゴブリン
Lv3
【棒術:Lv2】
ゴブリンを見つけるとルシフはすぐさま首を刎ねた。
ネルを見ると
名前:ネル
レベル:3
種族:人間 年齢:15歳
第一職業:なし
【体力】20【魔力】30【筋力】15+100
【耐久力】10+200【魔力耐性】20+200【敏捷】25
【エクストラスキル】
表示:なし
非表示:封印【聖剣エクスカリバー召喚】
【サブスキル】
表示:【家事Lv1】【鑑定Lv1】
非表示:封印【光魔法:Lv1】【隷属花嫁:ルシフ】
【称号】
表示:なし
非表示:封印【勇者:Lv1】
Lvが上がってなかったので、ただ一緒にいるだけでは経験値は入ってこないと言う事が分かった。ダメージを与えないとLvが上がらないか、倒さないと上がらないかは次の検証だ。
次にゴブリン二匹を見つけた。
ネルに石を投げてもらい、その後≪エアーカッター/空気刃≫で切り裂いた。当然のことだが、三匹とも≪アイテムボックス≫に収納した。解体やこの世界にあるかわからないが、冒険者などがあった場合、必要になると思われるからだ。(ゲームのヴァルハラでは冒険者とか無かったしな。お金は魔物を倒すと出てたし素材も魔物を倒すと出てたもんな。ネル曰く、旅の商人が護衛で冒険者を連れてきていたと言っていたから死体もとっておけば役に立つだろう。)
そして、再びネルを見た。
名前:ネル
レベル:4
種族:人間 年齢:15歳
第一職業:なし
【体力】40【魔力】50【筋力】25+100
【耐久力】20+200【魔力耐性】50+200【敏捷】55
【エクストラスキル】
表示:なし
非表示:封印【聖剣エクスカリバー召喚】
【サブスキル】
表示:【家事Lv1】【鑑定Lv1】【投擲術:Lv1】
非表示:封印【光魔法:Lv1】【隷属花嫁:ルシフ】
【称号】
表示:なし
非表示:封印【勇者:Lv1】
そういう事か。≪エンゲージブライト/隷属花嫁≫の効果でパーティに経験値が入るのと、敵にダメージを与えるとより多く経験値がもらえると言う事か。強い敵や多くの敵を倒せばネルは何もしなくてもパワーレベリング出来ると言う事か。
「ネル。今度から好きなように戦って良いぞ。≪パーフェクトプロテクション≫をかけておくからダメージはないと思う。」
「わかった。戦ってみる。」
「ダメそうなら、言ってくれ。ちょっと、敵の数多いから。」
「え!?え!?なんで?」
「面倒になった。オークの村がこの近くにあるから壊滅させる。」
「え~と、ボク隠れてて良い?」
「最初はそれでも良いが、数が少なくなってきたら何匹かは殺してね。レベル上がらないから。」
「わかった。」
「では、行くぞ!」
ルシフは300匹はいるであろうオークの群れに突っ込んでいった。
オークもルシフに突っ込んでいくが、まったく敵わず真っ二つにされていく。ネルもルシフの隙をついて向かってきたオークを剣で切っていく。そもそもレイピアは突くものだが、聖騎士のレイピアはそもそも高性能でオークやオーガ位なら突かなくてもバターを切る様に切れるのだ。この為、ネルは苦労することなくオークを切っていく事が出来た。結局、オーク:250体、オークシーフ:15体、オークマジシャン:15体、オークナイト:20体、オークジェネラル:5体、オークキング:2体を倒し、合計:307体をアイテムボックスにしまった。そしてネルを見た。
「ネルどうだ?大丈夫か?」
「はぁ、はぁ、はぁ、なんで、はぁ、お兄さんは、はぁ、そんなに元気なの?僕はもう、はぁ、死にそうなんだけど・・・。」
「今日はここまでにするよ。」
今日はここに≪ディメンションコテージ≫を立てる事にした。
ネルはお風呂に入り、食事をした後すぐに寝てしまった。もちろん、お風呂は別々に入りましたよ。
食事は、ルシフがハンバーグ、ネルが、ナポリタンを食べたよ。
ルシフは、二人のステータスを見て調整した。
名前:ルシフ(るしふぁー★)(神代 佑斗)
レベル:24
種族:人間 年齢:16歳
第一職業:なし 第二職業:なし 第三職業:なし
【スキルポイント】27000p 【お金】271億ルクス
【体力】684(10486)【魔力】846(11250)
【筋力】486(8420)【耐久力】456(6280)
【魔力】692(9520)【敏捷】550(10055)
【エクストラスキル】
表示:なし
非表示:【異世界言語】【創造魔法】【神眼:Lv10】【アイテムボックス(時空):Lv10】【設置】
【サブスキル】
表示:なし
非表示:【全属性魔法:Lv10】【武神の加護:Lv10】【精霊の加護】
【称号】
表示:なし
非表示:【全職業コンプ】【【異世界人】【隷属花嫁:主】
名前:ネル
レベル:18
種族:人間 年齢:15歳
職業:なし
【体力】356【魔力】426【筋力】246+100
【耐久力】183+200【魔力耐性】192+200【敏捷】167
【エクストラスキル】
表示:なし
非表示:封印【聖剣エクスカリバー召喚】
【サブスキル】
表示:【家事Lv1】【鑑定Lv1】【投擲術:Lv1】【剣術:Lv2】【体術:Lv1】【身体強化:Lv1】
【魔力制御:Lv1】
非表示:封印【光魔法:Lv1】【隷属花嫁:ルシフ】
【称号】
表示:【騎士:Lv1】
非表示:封印【勇者:Lv1】
おぉ、ネルに称号が付いた・・・!
次の日、ルシフが起きるとネルはもう起きていた。ネルは手を何度も開いたり握ったりしている。ルシフはネルのその様子を少し見ていると、ネルがルシフに気付いた。
「おはよう。お兄さん。なんだか僕様子がおかしいんだ・・・。力が湧いてくるような気がする。なんだかわからないけど・・・。」
「それは、昨日の影響だよ。レベルが上がって身体能力が強化されたんだ。」
「それは、僕にはわからないけどお兄さんにはわかる事なの?」
「その辺は僕もよくわからない。ネル。≪ステータスオープン≫って言ってごらん。」
「ん。≪ステータスオープン≫」
・・・・・・何も起きなかった。
「何も起きないみたいだね。今のところ見る事は出来ないみたいだ。ネルでも見れるように魔道具でも開発してみようか。」
「それがあれば、見れるんだね。お兄さん。」
「そうだな。もう少し強くなったら考えてみるよ。」
「ん。わかった。」
「そういえば”魔力制御”と”身体強化”のスキルが追加になっているがわかるか?」
「ん。なんとなくわかるよ。魔力を剣に流した時に魔力を感じる事が出来るようになったんだ。それを、体に覆う事で少し速くなったり、力が強くなったりしたんだ。」
「なるほど。スパルタも役に立つな。」
「すぱるた?何それ。」
「スパルタは、ぎりぎりまで追い込んで力を引き出す事かな?」
「そうだよ!お兄さん!死んじゃうかと思ったんだからね!」
「ダメージはなかっただろう?その場に座り込んでも死にはしないよ。」
「そういう問題じゃないんだけどな~。ほんと、女心わかってないよね・・・。」
ネルはブツブツ文句を言っていたが、強くなったことに喜びを感じていた。
---------------????視点
ある部屋の一室にて、6人の身分の高そうな人物が顔を合わせていた。
「勇者を倒しに行った奴らからの連絡は?」
「現在のところ何もありません。」
「やはり、盗賊なんかに任せておくからだ。」
「冒険者に頼んでおけば良かったんだ。」
「それは、最初に話し合ったではないか。この国の冒険者は国が管理している、したがって冒険者が殺されれば損失が大きいと。」
「しかし、このままでは、勇者暗殺は失敗では?」
王冠を付けている男はこの話を聞き、顎に手をやり少し考えた後、口を開いた。
「現状で、あの村に送れる人員は何人おる?」
「兵士は国境を超える為、敵対行動となるだろうから冒険者と軽微な犯罪で捕まっている男が何人かと言ったところなので、10名前後ではなかろうか?」
「そうか。今回の件についてはとりあえず保留とする。あまり挑発すると勇者に覚醒するかもしれんのでな。王国と事を構えるには時期尚早であろうし、斥候で何名かに情報収集させておけ。決して、勇者と事を構える事のないようにな!」
「「「御意!」」」
こうして、勇者暗殺は未遂に終わったのだった。
ルシフとネルはこの事をまったく知らないでいた。実は、ルシフが一刀両断で殺した賊を調べればその痕跡を見つける事も出来たのだがネルの村に行くためすぐに埋めてしまい証拠は何一つ無くなってしまったのだった。
-------------
ルシフとネルは、昨日と同じようにレベル上げをする事にした。
ネルは昨日と違い積極的だった。ルシフに対しても積極的だった。確かに嬉しいんだが、ネルが腕を組んでくるのでドキドキして≪サーチ/探索≫がうまく働かなくてちょっと大変だった。
昨日と違い、オークの集落は見つからなかったが、オーガの巣穴を見つけた。≪サーチ/探索≫で洞窟内を見たが洞窟内は魔素が多いのか反響しているのかわからないがオーガがどのくらいいるかはわからなかった。
「お兄さん、どうするの?」
「ちょっと、中に行って釣ってくる。」
「じゃあ、ここで待ってるね。」
「わかった。気をつけろよ。」
「それはこっちのセリフだよ。気を付けてね。」
ルシフは、洞窟に入っていった。洞窟内は結構大きくて気配を感じる。100メートル四方ぐらいはあるのではないかという大きさだ。20メートルぐらい行った所で小屋が10個ぐらい見つけた。
ルシフは、中心に≪ファイヤトルネード/炎竜巻≫をぶっ放した。小屋の中からオーガが8体出てきた。我を忘れてルシフを追いかけてきた。ルシフは予定通りネルのもとへ戻りオーガが出てくるのを待った。
「ネル。戻ったよ。もう少ししたら8体出てくる。気を付けろよ。」
「わかった。お兄さんにお願いがあるの。先にネルに戦わせて。」
「いいよ。でも≪パーフェクトプロテクション≫はかけるよ。まだ、オーガは早いと思うから」
「ありがとう。頑張ってみるよ」
ネルはそういうと、うれしそうに洞窟に向かって剣を構えた。
オーガが次々と出てきた。ネルはオーガに突っ込んでいくとオーガの額を突いていく。
オーガは額を突かれると倒れていった。ネルに渡した剣が相当強かったらしい。
7体を倒したところで、最後の1体が出てきた。
最後の1体は今までのオーガの1.5倍の大きさで額の高さまでネルがジャンプすると捕まる可能性があった。
神眼で見ると
オーガキング
Lv24
【体術:Lv4】【身体強化Lv2】【魔法耐性Lv4】
ルシフは「結構強いな。」と呟いた。
ネルはそれを見てオーガキングに突っ込んでいくとジャンプはせず、右足の膝を切り裂いた。そして、オーガキングが倒れたところで額を剣で刺した。オーガキングはそのまま動かなくなった。
ルシフは思った。
「この世界では体力や耐久力があっても剣の性能次第では殺せるんだな・・・。」
名前:ネル
レベル:25
種族:人間 年齢:15歳
第一職業:なし 第二職業:なし
【体力】356【魔力】426【筋力】246+100
【耐久力】183+200【魔力耐性】192+200【敏捷】167
【エクストラスキル】
表示:なし
非表示:封印【聖剣エクスカリバー召喚】
【サブスキル】
表示:【家事Lv1】【鑑定Lv1】【投擲術:Lv2】【剣術:Lv3】【体術:Lv2】【身体強化:Lv2】
【魔力制御:Lv1】
非表示:封印【光魔法:Lv1】【隷属花嫁:ルシフ】
【称号】
表示:【騎士:Lv1】
非表示:封印【勇者:Lv1】
ネルに第二職業が着いた・・・。