第三話 異世界で誓いを立てる
異世界に来てはや2日目
今日は朝からネルとソファーで寛いでいる。
「お兄さん、おいしいね。」
ネルがそう言って食べているのは、クロワッサンと紅茶であった。
ネルは緊張が解けたのか、すごく懐くようになっている。良いことではあるんだが、すごくこっちが緊張してしまう。ネルはもともと裕福な家庭ではなかったので食べ物に対して違和感がない。この家にあるものや食べ物がこの世界にあると思っている。それは良いんだが、朝からあれこれ聞いてきて大変であった。
「お兄さん。今日はどうするの?」
ネルがそう聞いてきたので、今後どうしたいのかを聞いてみた。
「ネルは今後どうしたいんだ?何かやりたい事でもあるのか?」
「うーん。ボクは・・・。」
ネルはどうしたいのか分からず本当に悩んでいるようだった。ルシフはそんなネルを愛でていた。が愛でながらネルの秘密を話そうか迷っていた。多分、創造魔法を使えば勇者の封印を解くことが出来る。しかし、それはネルを危険に晒すことになる。現状ではレベルの低いルシフではネルを守れないかもしれない。今話すのは・・・。するとネルは
「お兄さんのお嫁さんになりたい!」
「はぁ!?な・何言ってますのん!?」
「ダメ・ですか?」
ネルのこの上目使いズルい・・・。断れない・・・。
「はぁ・・・。良いよ。でも、僕はこの世界で色々やりたいから今すぐって訳にはいかないし、ネルみたいに困っている子がいたら助けちゃうだろうしそれでも良いなら・・・。」
ズルいのは分かっている。でも、人生どうなるかわからない。出来るだけ自由に出来るだけわがままに生きてみようと思う。前世ではお金はあっても世の中は変えられない事がわかっていて色んなものから逃げてきた。しかし、この世界では力がある。この力を使って悔いのないようにしようと思う。
「ん。わかった。そうだよね。お兄さんやさしいから。僕もがんばってお兄さんを支えるよ!」
ネルの言葉を聞いてルシフは全ての事を話す事にした。
「ネル。実は話しておかなければならない事がある。僕はこの世界に来てまだ2日目なんだ。僕はこの世界の住人ではなくて別の世界から来たんだ。名前もルシフ、るしふぁー★、神代佑斗と3つある。この世界ではルシフだ。ネルを助けたのも、ネルの能力を見て助けようと思ったんだ。」
「お兄さん。お兄さんがこの世界の住人じゃなくても驚かないよ。だって、今まで生きてきた中で今僕は最高に幸せなんだ。夢じゃないだけ良いよ。むしろ僕の能力ってどういう事?」
「ネル、おまえは勇者だ。しかし、今は何故か封印されている。僕なら封印を解く事もできるが、勇者であることがばれると狙われる可能性がある。だから、黙っていた。すまん。」
「謝らなくていいよ。じゃあ、あの村が狙われたのは、僕がいたからなんだね・・・。」
「たぶんそうだな・・・。兵士たちが勇者がどうのと言っていたんだろう?」
「そうだね。僕はそう聞いたから・・・。」
ネルは悲しい顔をしながら
「でも、なんで勇者ってわかったんだろう?」
「何か、勇者を見つける魔道具でもあるのかもしれない。ネルを特定した訳ではないみたいだからどこの村や町にいる位しかわからないかもしれないな。まぁ、あれぐらいの敵なら問題ないんだけどな。今の僕じゃ、兵士5万には対抗出来そうにないしな。」
「え?兵士5万って・・・。お兄さんそんなに強いの?」
「あぁ、1万位なら斬撃と魔法で何とかなると思うが、さすがに5万は体力も魔力も持ちそうにないからな。」
「はぁ・・・。なんか夢かと思うよ。今この時間が。」
「とりあえずは、ネルを強くする。旅をする。かわいい子は助ける。どこか定住できる場所を探す。魔道具を作る。素材を探す。貴族にはなるべく関わらない。こんな感じでどうかな?」
「かわいい子は助けるはちょっとムッとするけどそれ以外は良いと思う。」
「まぁ、まぁ。そこはあれだよ・・・。って事で装備を作ろうと思う。」
「はぁ・・・。お兄さんと居ると、夢じゃないかと思っちゃうよ。でも、それだけ大切にしてくれてるって事だよね。」
「まぁ、そういう事だ。」
ルシフは、アイテムボックスから数点の防具を取り出した。(これ集めるのにかなり課金ガチャしたな~。戦乙女シリーズをコンプすると戦姫シリーズを課金ガチャ出来るようになるんだよな。ゲーム『ヴァルハラ』はコンプするとかなりの低価格で買う事が出来るようになるのでいち早くそろえることで他のプレイヤーに高く売れたんだよな・・・。)
≪戦乙女の聖騎士アーマー≫≪戦乙女のビキニアーマー≫≪戦乙女アーマーVer王女≫≪戦乙女アーマーVer巫女≫≪戦乙女アーマーVerメイド≫≪戦乙女アーマーVerチャイナ≫≪戦乙女アーマーVer聖女≫≪戦乙女アーマーVerミニスカメイド≫≪戦乙女アーマーVer着物≫≪戦乙女アーマーVerナース≫
等が出てきた。
「どれでも好きなの選んでくれ。一応、勇者になるんだからメイド、ナースはやめた方がいいな。」
「そうだね。個人的には、≪戦乙女アーマーVer巫女≫か≪戦乙女の聖騎士アーマー≫が良いかな。」
「両方着てみれば?サイズは魔法で大きさが変わるから気にする必要ないよ。」
「わかった。」
そういうと、ネルは2つを持って風呂の脱衣場に走って行った。
その後、ネルは≪戦乙女の聖騎士アーマー≫を選んだ。
「次は、武器だな。ネルは何の武器が使いたい?」
「ちょっと待って。僕は武器を使ったことないから何が良いかわからない・・・。」
「そうだよな。じゃあ、一通り武器出すから使ってみて決めてよ。」
そう言うと、ルシフは初期の武器をネルに渡した。ネルは一通り感触を確かめると
「お兄さん。これが良い。」
と言って片手剣を選んだ。片手剣は盾を装備できるが、盾は邪魔になるから要らないとの事。ルシフは片手剣で盾を装備しないスタイル用にレイピアを用意した。用意したレイピアは≪聖騎士のレイピアVer乙女≫だ。これは、聖騎士のレイピアにゲーム時代にSSSランクのグラビモスを倒すとまれに落とすアイテム(重力操作系)で作ったものだ。聖騎士のレイピアはオリハルコンで出来ていて魔力を流し込むことで強化したり魔法を増幅したりできるがオリハルコンは重い為、アイテムを合成して聖騎士のレイピアを乙女(つまり筋力が無い人)でも扱えるようにしたものだ。
これには、ネルも凄く嬉しそうだった。それを見てルシフも微笑んでいた。が、この世界の事情をよく知らない二人だからこそだ。この世界で、その武器を手に入れようとしたら国が買えるレベルであるとだけ言っておこう・・・。
ルシフはネルにこの装備を渡すに当たり2つの事を約束させた。
一つ目はLv25までレベルを上げる事。これは、第二職業を追加できるLvだからだ。第二職業に就く事が出来れば第二職業に勇者を入れることで勇者とわからなくすることができるからだ。もう一つは≪エンゲージブライト/隷属花嫁印≫をネルにつける事だ。≪エンゲージブライト/隷属花嫁印≫はネルのステータスを変えるのに必要だった。
二つ目はネルも不思議に思ったらしく
「お兄さんの奴隷になれって事?」
と聞いてきたので
「違うよ。これは、お互いの同意なしに契約できない魔法で主と奴隷ではなく主と主従を結ぶものとおもってほしい。」
「むぅ。奴隷じゃないのは分かったけど、主従を結んだらお嫁さんになれないじゃん・・・。」
「それも違うぞ。主従ではあるが花嫁でもあるって契約だぞ。この契約を結んでいる間は花嫁って事だ。裏切った場合は記憶が消去されお互いが知らない人になる。この時点で契約が破棄される。最後になるがこの契約は僕から破棄することはできない。」
「・・・。怖いね。裏切りってどういう事をしたら裏切りになるの?」
「基本的には僕の情報を誰かに漏らした場合かな?あとは、僕からもらったものを知らない第三者に売ったり渡したりした場合かな?」
「確かに必要だね。わかった。良いよ。」
ルシフは、ネルに≪エンゲージブライト/隷属花嫁印≫を付与した。すると、ネルの右肩に龍の紋章が現れ吸収され消えた。
「これで終了だ。これからよろしく!ネル!」
「これで僕はお兄さんの物だね。大好き!」
ルシフとネルはソファーで抱き合いキスをした。
その後、レベル上げをする為に、森へ入って行った。
名前:ルシフ(るしふぁー★)(神代 佑斗)
レベル:18
種族:人間 年齢:16歳
第一職業:なし 第二職業:なし 第三職業:なし
【スキルポイント】27000p 【課金額】271億ルクス
【体力】200(9622)【魔力】160(10056)
【筋力】100(7668)【耐久力】95(5486)
【魔力】135(7966)【敏捷】250(8864)
【エクストラスキル】
表示:なし
非表示:【異世界言語】【創造魔法】【神眼:Lv10】【アイテムボックス(時空):Lv10】【設置】
【サブスキル】
表示:なし
非表示:【全属性魔法:Lv10】【武神の加護:Lv10】【精霊の加護:Lv10】
【称号】
表示:なし
非表示:【全職業コンプ】【【異世界人】【隷属花嫁:主】
名前:ネル
レベル:3
種族:人間 年齢:15歳
第一職業:なし
【体力】20【魔力】30【筋力】15+100
【耐久力】10+200【魔力耐性】20+200【敏捷】25
【エクストラスキル】
表示:なし
非表示:封印【聖剣エクスカリバー召喚】
【サブスキル】
表示:【家事Lv1】【鑑定Lv1】
非表示:封印【光魔法:Lv1】【隷属花嫁:ルシフ】
【称号】
表示:なし
非表示:封印【勇者:Lv1】
装備
≪聖騎士のレイピアVer乙女≫≪戦乙女の聖騎士アーマー≫
※【エンゲージブライト】の効果で【エクストラスキル】【サブスキル】【称号】は表示/非表示を変えられる。名前、種族、年齢、パラメータ数値は変更不可。職業は称号より付け替えのみ可能。