第1話 ゲームだと思ったら異世界でした
無双ものが書きたくて投稿しました。
VRMMO_RPG『ヴァルハラ』
10年前より流行りだしたゲームだ。
現在の『ヴァルハラ』人口は、10億人から減少の一途を辿っているがそれでも100万人はいると言われていた。そう、先週までは・・・。
このゲームは、冒険をして素材を集めレイドボスを倒しアニメーターやプログラマーにオリジナル武器、防具、アイテムの作成をしてもらい市場で売買をして賑わっていた。クエストやモンスターはAIにより最新のものが随時導入されていた。しかし、突然の課金ガチャ導入により市場が崩壊した。オリジナルより課金ガチャの方が安く当たればオリジナルと同等の性能の物が手に入るからだ。
結果、課金ガチャをやる⇒金がないので売買をしなくなる⇒市場縮小⇒ユーザー減少⇒2週間後にサービス終了となった。
「10年頑張ってきたけど今日で終わりか・・・。最後までやりたかったな・・・。」
草原の真ん中で剣を持ち空を見上げて黄昏ていた。
神代佑斗かみしろゆうとであった。年齢は26歳、引きこもりなのにそれなりの見てくれだ。
佑斗は10年前両親が亡くなり、莫大な遺産を受け継ぎ引きこもりをしていた。
そんな時に『ヴァルハラ』に出合い今日までやってきた。
「このまま、ゲームの世界へ消えてなくなりたい」
そんな事を思いながら最後の時を待っていた。
目の前に”10Second End of Service”の文字が出ている。
「終わりか・・・。」
プツッ----------(画面が消えた音)
ウィィィ-------ン(再起動した音)
目の前に”強くてニューゲーム Yes or Yes”の文字
(あれ?新ゲームでも始まるのかな?ってYesしかなくねぇ?)
佑斗はYesを押した。
「うっ!」
(佑斗は意識を失った・・・。)
----------異世界召喚を開始
-----エクストラスキル【異世界言語】------取得
-------------スキル【神眼】----取得
----------------------------レベル補正---425-----350----300
---222----145----98----54----30-----10----1---------成功
-----身体能力に換算------余剰分をスキルポイントに反映----------成功
----スキルポイント変換-------35052-----成功
-----通貨変換----10--40---1000-----失敗---金貨10000枚---成功
----他破棄----成功
----資産総額27億-----白金貨270000枚-----成功
--【アイテムボックス(時空)】---成功
-アイテムの具現化-----------------------------成功
-------------------現世界とのリンクOFF----成功
-------記憶の消去---失敗------現世側の人々の記憶消去-----成功
-----異世界へ転送-----成功
「うーん。ここは、どこだ?新しいゲームか?」
「さっきまで、草原にいたはずなのになぜ見渡す限り森なの?」
ここがゲームなら”メニュー”と叫んだ。(何も起こらない・・・。)
「やばい。はずかしい・・・。」
じゃあ、”ステータスオープン”と叫んだ。
目の前の何もない所にステータスが表示された。
名前:るしふぁー★(神代 佑斗)
レベル:1
種族:人間 年齢:16歳
第一職業:なし 第二職業:なし 第三職業:なし
【スキルポイント】35052p 【お金】271億ルクス
【体力】9622【魔力】10056
【筋力】7668【耐久力】5486
【魔力】7966【敏捷】8864
【エクストラスキル】
表示:【異世界言語】【創造魔法】【神眼:Lv10】【アイテムボックス(時空):Lv10】
【設置:Lv10】
非表示:なし
【サブスキル】
表示:【全属性魔法:Lv10】【武神の加護:Lv10】【精霊の加護:Lv10】【魔力操作:Lv10】
非表示:なし
【称号】
表示:【全職業コンプLv10】【異世界人】
非表示:なし
「これは・・・。無いよな。Lv1でこのステータスって・・・。年齢16歳って・・・。顔とかどうなってるんだろう?知らないスキルいっぱいあるし・・・。名前やばい26歳になってまでこれって中二病じゃね?」
「とりあえず、触ってみるか。」
戸惑いながらも手を伸ばすと画面を触る事が出来た。スキルをタッチすると説明が出てきた。
---------------
【異世界言語Lv10】
転移するときに15歳以上の場合、取得。知っている文章であれば自動翻訳してくれる。文字についても自動変換出来る。
【創造魔法Lv10】
転移するときに文明レベルが下がった場合に取得。ステータスの隠蔽が可能。
また、新しい魔法を作ることが可能。(ただし、転移前世界に干渉はできない)→魔力極大必要
【神眼Lv10】
転移するときに取得可能。あらゆるものが見える。ステータスも見れる。
【アイテムボックス(時空)Lv10】
転移時に持ち物が多数の場合に取得。あらゆる物を収納可能。また、内部は時間経過しない。思い浮かべる事で取り出し可。触れる事で収納可。但し生命体は入れられない。
【設置Lv10】
転移するときに取得。条件が揃うと使用可能。
【全属性魔法Lv10】
転移するときに全ての魔法を取得している場合、取得。この世界の全ての魔法を使用可能。
ステータス補正(極大)
【武神の加護Lv10】
転移するときにすべての格闘を取得している場合、取得。全ての武器(素手含む)使用可能。
ステータス補正(極大)
【精霊の加護Lv10】
転移するときに取得。全ての精霊を見ることが出来る。また、会話する事も出来る。
ステータス補正(極大)
【魔力操作Lv10】
異世界へ転移する時に前世で魔力が無い場合に取得。魔力を使うのに困らなくなる。
【全職業コンプLv10】
転移するときに全ての職業を取得している場合、取得。この世界のあらゆる職業に就く事が出来る。
【異世界人】
異世界から転移した場合、取得。前世の記憶を引き継ぐ事が出来る。
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「これは、チートだな。お金もなんかいっぱいある。そういえば、ゲームならログアウトってどうするんだろう?メニューは出ないから・・・。あれ?無理じゃねぇ?出られなくねぇ?もしかして、神眼で見えているだけ?って事はここはどこ?本当に異世界か?取りあえずラノベでよく見るフラグが立たないようにステータスの隠ぺい工作と鏡を出して顔の確認、この世界の情報収集をしよう。」
《アイテムボックス(時空)》から鏡を取り出して顔を見た。黒目黒髪の普通の少年の顔だった。面影が残っている感じがしたのでよく見ると本当に16歳の佑斗だった。なるほど。強くてニューゲームは10年前佑斗が『ヴァルハラ』を始めた時期に戻ったって事か。まずは、ステータスの隠ぺいっと。まずは、名前を変えて・・・。
名前:ルシフ(るしふぁー★)(神代 佑斗)
レベル:1
種族:人間 年齢:16歳
第一職業:なし 第二職業:なし 第三職業:なし
【スキルポイント】35052p 【お金】271億ルクス
【体力】300(9622)【魔力】500(10056)
【筋力】200(7668)【耐久力】250(5486)
【魔法耐性】180(7966)【敏捷】300(8864)
【エクストラスキル】
表示:なし
非表示:【異世界言語】【クリエイティブ/創造魔法】【神眼:Lv10】【アイテムボックス(時空):Lv10】【設置:Lv10】
【サブスキル】
表示:なし
非表示:【全属性魔法:Lv10】【武神の加護:Lv10】【精霊の加護:Lv10】【魔力操作:Lv10】
【称号】
表示:なし
非表示:【全職業コンプ:Lv10】【異世界人】
とりあえず、隠ぺいはこんな感じでいいかな。
何個か魔法を作りたいな。《クリエイティブ/創造魔法》を使って作ることにした。この魔法は物であれば1gあたり魔力1を消費して作れ、魔法に関しては知識量に応じて魔力を消費するらしい。佑斗は3つ魔法を作った。
【テレポート/瞬間移動】
目に見える範囲で瞬間移動が可能
【サーチ/探索】
半径100kmの中にいる50cm以上の動くものに対して赤(敵意あり)、青(敵意なし)、黄色(中立)、灰色(死亡)で地図に表示させる。
【トゥルース/真実】
相手の本質を見抜く。赤(嫌い)黄色(中立)青(好き)嫌いの場合、悪しかない。
そういえば、アイテムボックスには何が入っているんだろう?アイテムボックスを思い浮かべると中にはゲーム時代のものから住んでいた家の物まですべてが入っていた。そうか。たぶん俺はこの世界の住人になるために向こうの世界から外れたんだ。よかった。この世界で生きていこう!
「じゃあ、とりあえず《サーチ/探索》おお。結構たくさんいるんだな。東にたくさんの点があるから村かなんかあるのかな。結構、距離があるけど行ってみるか。あ!色がどんどん灰色になっていく。襲っているのか?装備を整えて。お!一つだけ青い点がこっちに来ているな。後ろから赤い点が付いて来てるから追っかけられてるのか?青い点は敵意なしだから助けるか?」
アイテムボックスから手ごろな装備を取出し装備した。
【無銘の刀】【ミスリルコート】【薄手の服】【厚手のズボン】【ワイバーンの靴】
助けに行ってみるか?でも、敵だったらどうしよう?魔法もあるし行ってみるか!
------------------????の視点
「はぁ、はぁ、はぁ、ここまでくれば・・・。」
短めの青髪の少女、いや、美少女が茂みに隠れていた。
「なんでこんな事に・・・。お母さん・・・。」
人口100人余りの小さな村。『ペルン村』
親は畑仕事をして子供は家の手伝いや昼間には森近辺での薬草採取などをして生活している。
裕福ではないが、慎ましく生活してる。ここは[エストア王国][キリギス帝国][アンデラ公国]の国境付近で税金などは無く一種の不干渉地域となっている。西から南にかけて森林地帯、東には運河となり唯一北だけが開けている。3か月に一度位、(王国&帝国の)行商人が来る位である。
この村は朝が早い。夜も日が暮れると食事をして寝る。風呂などは当然なく体を拭くだけだ。
短めの青髪の少女はネルと言う。年齢は15歳。胸はそこそこで体型はスリムである。いつも水色のワンピースを着ている。一言で言って美少女である。村一番の人気者でもある。
ネルはいつも朝は近くの井戸に水を汲みに行き家に置いてある大瓶に水を貯めていく。
いつもの作業で毎日大変だが、村の人がいつも声をかけてくれる。
この村は人が少ない。身内しかいないようなものだ。
日が頭上近くに来る頃(AM11:30位かな)ネルは薬草の採取に向かう。
森の中は魔物が多く危険な為、南門を出て森林沿いを東に歩いて探索する。
「少し入れば薬草いっぱいあるんだけどな。危険だからなぁ。」
そんな事を考えながら歩いていると、村中央の見張り台からカンカンカンと鐘がなっている。
一応、この村は魔物が出る為、外周を1mぐらいの木の柵で囲んでいる。門には兵士もいる。
しかし、ネルは思った。直観だと思う。
行かないといけない。そう思い家に向かって走って行った。
「はぁ、はぁ、はぁ、なんだろう?何かが聞こえてくる。」
村の南門近くまで来ると、村から火の手が上がるのが見えた。
門にいる兵士が
「こっちへ来るな!逃げろ!村は全滅だ!敵は盗賊だ!逃げてこの事を誰かに伝えてくれ!」
ネルは家族に会いたいと思ったが、兵士の言うように逃げるしかないと思った。
この時にネルが村に残っていたらきっとルシフは間に合わなかっただろう。これは、ネルにとって幸運であった。
「わかりました。必ず!」
ネルは走った。
ひたすら走った。
森林に入り、東に向かって力の限り走った。
何故、魔物が襲ってこないって事にはこの時気付いてはいなかったが・・・。
後ろから、盗賊の声が聞こえる。
「一人こっちに逃げたぞ!探せ!」
「もう、村には誰もいない。全員最後の一人を探せ!」
盗賊との距離は1km位ある。ネルは茂みに倒れこんで隠れた。もう、走れない。村の人は家族含めて全員殺された。もう逃げられない。
もう、生きていても意味がない。
そう考えた時、その人は現れた。
--------------------
装備を変え、ルシフの方に向かって走ってくる青い点に向かって走っていた。
途中、名前のわからない大蛇や巨大なカメレオン?巨大なトカゲ?が襲ってきたが、【武神の加護】の効果で気配察知により敵は丸見え、敵の攻撃はスローに見えて躱せるし、剣を振れば一刀両断だった。倒した敵はアイテムボックスにいれたよ。冒険者になれば素材って売れるってよくラノベにも書いてあったしね。
「スッゲー。無双じゃん。」
ルシフは楽しくなって、青い点を追いながら敵を屠っていく。
ちょうど、50匹敵をルシフが倒した時青い点が止まった。
様子を見る為、木の上を渡って青い点のちょうど真上に着いた。下を見ると美少女が泣きそうな顔をして周囲を警戒していた。ルシフはテンプレ来たー!と心で思いながら木から飛び降り美少女に声をかけた。
「助けてあげようか?追われてるんでしょ?」
美少女は目の前に突然現れた少年?にビックリして唖然としていた。
ルシフは美少女にもう一度聞いた。
「突然の事で驚いているだろうけど、追われているんでしょ?助けようか?」
美少女は二度目の問いに我に返り懸命に
「助けて!お願いします。」
「よし、わかった。後は任せろ!」
ルシフはそう言うと、美少女に魔法をかけた。
《パーフェクトプロテクション/完全防護》
美少女に薄い黄金色の膜が纏った。
「疲れているのか?そうだよね。かなり走ったもんね。」
そう言うと、ルシフはもう一つ美少女に魔法を唱えた。
《ハイヒール/回復(大)》
今度は、美少女に薄緑の光が纏い美少女に吸収された。
「え。疲れがなくなった・・・。あの・・「ちょっと待ってて。すぐ済むから」・。」
ルシフはそう言って振り返るとそこには20人の盗賊がいた。
盗賊のリーダーらしき人物は
「おまえ、村人じゃないな。関係ない奴はそこの娘を置いて消えろ。命は助けてやる。」
「あんた、何言ってんの?美少女おいて居なくなるとかありえないでしょ。とっとと、かかって来いよ。でも、待てよ。なんで全員殺してんだ?」
ルシフがそう言うと盗賊のリーダーは
「お前に関係ない。二人とも殺せ!」
と言い、襲いかかってきた。
ルシフは理由も言わない、美少女を殺す、最終的にはまとめて殺せと襲ってくる敵にイライラしていた。イライラしすぎて前列の5人に向かって水平に全力で剣を振った。すると、前列の5人だけでなくルシフを中心に20m範囲の物が全て剣の風圧により真っ二になった。
ルシフは背後で震えている少女に
「・・・。うん。見なかった事にしよう。」
と言った。
美少女は無言でルシフを見て、首をフルフルさせていた。
ルシフは構わず美少女に言った。
「僕はルシフ、16歳。よろしくね。」
「あ・あの。ボクはネル。15歳です。よろしくお・お願いします。」
「わぁ。僕っ子だ。良いね~。ネルって言うのか。かわいくて良い名前だね。」
とルシフが言うと少し頬を赤くして下を向いてモジモジしていた。
ルシフは神眼を使いネルを見ると
名前:ネル
レベル:3
種族:人間 年齢:15歳
第一職業:なし
【体力】120【魔力】200
【筋力】55【耐久力】45
【魔法耐性】150【敏捷】120
【エクストラスキル】
表示:なし
非表示:封印【聖剣エクスカリバー召喚】
【サブスキル】
表示:【家事:Lv1】【鑑定:Lv1】
非表示:封印【光魔法:Lv1】
【称号】
表示:なし
非表示:封印【勇者:Lv1】
この世界の勇者を発見!?した。
この世界で初めて会ったのが勇者って何のフラグだよ・・・。