街と本屋と俺
ヒロインの要素を消しました。
俺を包んでいた光が途切れると広場の様な場所に出た。痛覚設定を最大まで上げて周りを確認する。広場の中心には噴水があり目の前には弓と剣が交差している冒険者ギルドのマークが付いた大きい建物がある。街並みは中世ヨーロッパがモチーフだが、さすがに街中に糞尿はないようだ。マップを見てみるとこの街の外側から住民区、職人区、商業区、貴族区となっていて中心には領主館があるようだ。
しかし体が重いな。どう考えても種族のせいだしステータスでも見てみるか。
<ネクロ> 【レッサーリッチ】
職業 :見習い錬金術師
HP150
MP350
Str:10(-5)
Vit:10(-5)
Agi:15(-8)
Mnd:30
Int:35
Dex:20(-10)
Luk:5
《ステータス低下》
<レッサーリッチ>によりステータス低下
全身を覆う黒いローブによってステータス低下低減
<種族スキル>
〈魔導を求めし者〉 〈レッサーリッチ〉
<スキル>
〈識別〉 〈火魔術〉 〈水魔術〉 〈風魔術〉
〈闇魔術〉 〈隠蔽〉 〈気配察知〉 〈錬金術〉
〈採取〉 〈耐光耐性〉
<魔導を求めし者>
魔術系統のスキルに成長ボーナス。
まだ魔導の入り口にすら立っていない。
<レッサーリッチ>
闇魔術の効果、威力が上がる。
光魔術によって受けるダメージ、効果が上がる。
強い光を浴びると身体能力が1/4になる。
案内係りが言っていたようにこれじゃあメリットよりデメリットの方が多いな。夜しか行動出来ないとか
パーティーが組めないようなものだしおまけに正体がバレたら討伐対象か、マゾゲーかと勘違いしちゃいそうだよ。さてと体が重い原因がわかったことだし方針を決めるか。昼間は街で情報収集など、夜は探索、朝は睡眠だ。都合がいいことに冒険者ギルドも今混んでいるからな。
「おお!客か!珍しいのう。」
「はいどうも、お邪魔してます。」
ただいま本屋である。この店主の喜び具合は客がなかなか来ないせいらしい。他にも本屋を利用するプレイヤーはいそうなので、来訪者が来たから客が増えると言ったら喜んでいた。〔ゴブリンでもわかる薬草図鑑〕、〔種族図鑑〕、〔魔術大全初級〕、〔1から始める錬金術〕を買った。初期資金は1万Gほどあったが今じゃ1000Gしかあまっていない。今から宿を取りそこで夜まで読むとするか。衛兵さんどこかな。
「すみません聞きたいことがあるのですが」
「来訪者か、それで聞きたいこととはなんだ?」
「今晩泊まる宿を決めてなくて、よかったらオススメの宿を教えて頂けませんか?」
「そうだなぁ宿って言ったら商業区西にある'眠り鳥亭'がオススメだな。」
「眠り鳥亭ですかありがとうございます。」
「ああそうだ、じゃあ仕事に戻るからな。」
「お気をつけて。」
無事宿の場所を聞き出し魔術大全初級を読み終わったところだが魔素はアイが解析した結果と同じことが書かれている。ただ心臓が魔素を作っているということは書かれてなかった。さすがにそこまで詳しいところは書かれていないか。さて陽も沈んだことだし夜の探索にでも行きましょうか。
テンポよく行きたいけどうまく行かない。
たぶん明日