第8話:対策
もしかした、キャラがぶれている可能性があります。
ご了承ください。
俺は今、屋上にいた。
「「いただきます」」
時刻は、昼休み。俺とサクラは弁当を食べるところだった。
「それにしても、カオルさんのことどうするかな」
「別にいいじゃない。どうせあんたに関係ないじゃない」
「いやそうなんだけど。同じクラスだからなんとか慣れて貰わないと、この先大変だろうなと思ってさ」
「ふーん。まっ、あんたがどうかしたいなら勝手にすれば。ん~。卵焼きおいしい」
「あら、あなた達。悩み事かしら」
突如、後ろから声がして振り返った。
このベンチは、景色が見えるように設置されているため、誰が来たか分かりづらいのだ。
「せ、先輩!!」
「なんでこんなところに!?」
俺達に話しかけたのは、この学校の生徒会長である、篠山トウカさんだった。
「それはこっちの台詞よ。屋上は立ち入り禁止のはずよ。新入生のくせにいきなりルールを破るなんていい度胸ね」
「いやそれなら先輩もじゃないですか」
「ていうか。そんなルールこの学校にはありませんよ」
サクラが、トウカ先輩に言った。確かに、ここの屋上には『立ち入り禁止』とかの貼り紙がなかった。
「ここは私のお気に入りの場所なの。だから本当は私だけの場所にしたいのだけど。どうも先生方は許可してくれないのよね。どうしたらいいと思う?」
「いや、俺達に聞かれても困るんですけど」
「はぁ~。これなら何の為に会長になったのか分からないじゃない」
「完璧、私利私欲のためじゃないですか」
先輩が何を考えているかやっぱり読めない。
「それより、貴方たち何か悩み事かしら?」
「え? なんでそれを」
「二人の顔を見れば一発で分かるわ」
「この人ホントに何者よ」
「あなたの先輩で生徒会長よ。それで一体、なんの悩みなのかな?」
「別に悩みってほどじゃないんですけど。クラスの女の子が男の人が苦手らしくて、少しでも俺に慣れてくれないとこの先困ることが多いと思うんです。それで何か対策でもあればいいんですけど」
「なるほど。確かに元は女子校だから、そんな子が入学してもおかしくないかもね」
先輩は、腕を組んで考えこんだ。
「あの会長、そんな真剣に悩まなくてもいいですよ。 こいつが勝手に悩んでるだけですし。あぁ、すみません。私、ツバサと同じクラスの前川サクラです」
「えぇ、知ってるわ。生徒の名前は全部覚えているからね。話を戻すけど、例しに一緒に帰ってみれば?」
「いやいや、そんなことする前に逃げられちゃいますよ」
「そうね。あの感じだと近づいたら、あり得ない速さで逃げ出すわ」
「だから、こうするの」
先輩は、俺達にとある方法を教えてくれた。
教えてくれた後、昼休み終了のチャイムがなった。
結局、弁当を全部食べられなかった。