第4話:帰宅
半分ほど、スマホから投稿しました。
慣れてないので、誤字があると思いますがよろしくお願いします。
始業式が終わり、俺たちは教室に戻って来ていた。
今日はこれで終わりなので、皆、帰る準備をしていた。
「速水くん、また明日」
「バイバイ~」
「あぁうん、さようなら」
先ほどの演説の事もあり、俺は更に、目立ってしまった。
「さてと、俺も帰るか」
「あんた、帰るの?」
「えっ、そのつもりだか」
「そう、なら私も帰る!どうせ方向は一緒だし」
「ということは、家は昔と、同じなのか」
「えぇ、親もどうせ戻ってくるつもりだったらしく、家はそのまま残してたのよ」
「それじゃ、帰るか」
俺とサクラは、教室を出た。
その際、クラスの人から
「(やっぱり、あの二人知り合いみたいね)」
「(いいわねぇ。なんか一歩先を越された感じね)」
などと言われたが気にしなかった。
「当たり前だけど、こうしてお前と帰るなんて久しぶりだな」
「そうねぇ。かれこれ、5、6年ぶりかしら?」
「懐かしいな。お前、いっつも寄り道ばかりしてなかなか家に着かなかったよな。公園で遊んだり、捨て猫に残した給食のパンをあげたりして」
「あんた、よくそんな昔のこと覚えてるわね」
「そうか? これぐらい普通だろ」
(じゃ、じゃあ・・・あんた、あの日の約束も覚えてるのかしら?)
「どうした、急に下なんか向いて?」
「べ、別に、早く帰りましょ。久しぶりにツバキさんにも会いたいし」
ツバキというのは、俺の母親の名前だ。詳しくは家に着いてから説明しよう。
「そういえば、お前、母さんと仲良かったな」
「えぇ、ツバキさんには料理や裁縫を教えてもらったりしたの」
「へぇ? いつの間にそんなこと?」
「ツバキさんが将来のためにって」
「将来? どういうことだ?」
「あ、あんた、どんだけ鈍いのよ。今どき珍しいわよ」
「は?」
「もういいわよ・・・。面倒臭い・・・」
そうこうしていると、俺の家に着いた。
「ただいま~」
「おじゃまします」
「あら、おかえりなさい。ツバキちゃん!!」
この人が、俺の母さん。速見ツバキ。とてもおっとりとした性格で、ふわっとしたショートヘアーをしている。年齢は未だに教えてもらえてないが、顔の小じわを見てみると大体把握できる。未だに俺の事を“ちゃん”付けをしてくる。
「お久しぶりです。ツバキさん」
「あらあら~。サクラちゃん!! いつ帰ってきたの? 久しぶりね~。そっか~、ツバサちゃんと同じ学校だったのね~。良かったわねぇ、ツバサちゃん!!」
「だから、いい加減“ちゃん”はやめてくれって」
「この人も、変わらないわね」
「さぁさぁ、早く上がって頂戴! そうね、一先ずツバサちゃんの部屋にでも」
「ちょ、何言ってんのさ、部屋も汚いし」
「大丈夫よ。朝の内に全部片付けておいたから」
「えっ? それって、もしかして」
「ふふふ、ダメよツバサちゃん。大事な本はもっと大切なところに閉まっとかないと」
ガーン!! ま、マジかよ・・・・。
俺の母さんは、笑顔は何処か怖い。
「そうね。久々だし、上がらせてもらいます」
「えっ? ちょ・・・」
「どうぞどうぞ、場所は昔と変わってないから」
「ちょ、何勝手に・・・」
今日という日は、まだ終わりそうにありません・・・。