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可愛すぎるリーダー

「まじか……」

全員が若い娘の獣人、その光景に一郎は圧倒されていた。

タイプこそ違うが、一般人のレベルをはるかに超える美少女ばかり。


「全員に配れ」

リーダー格と思しき獣娘が一郎に命令する。

特徴的な斑点のある体毛、耳、しっぽからするに豹の獣人と思われる。


「はい!」

言われるままに、椅子に座る獣娘たちに一品ずつ配っていく。


「うまいなこれ!」

「それわたしも食べたいですわ!」

「美味しいです〜」

「ボクにもちょうだい!」

「俺にもよこせ!」

我先にとセビンイレビンの食べ物を口にする獣娘たち。


「ど、どど、どうぞ」

「ああ」

最後に一郎に命令を下した豹娘にフランクフルトを渡す。


フランクフルトにかぶりつくと、豹娘の表情が一気に華やぐ。

耳がピコピコ、しっぽが忙しく揺れる。


「かわいい……」

まるで子どもの頃に飼っていた猫、一郎は思わず豹娘の頭を撫でていた。


「ふわ!?」

目を大きく見開き、顔を真っ赤にして一郎を見上げる豹娘。

思いもかけない豹娘のリアクション。

さらにかわいさを感じた一郎、あまり深く考えもせずに、微笑んで頭と耳をやさしく撫でつける。


ぞわぞわぞわっと波立つ毛。

「な、ななななな……喰われたいのか!?」

おどしている風のセリフだが、かわいすぎてまったく迫力がない。


「リオちゃん、あんなゲテモノ食べないくせにね、メル」

ミャウがとなりに座る獣娘にぽそりと呟く。


「リオさんはくず砦のリーダーのくせに男に免疫がありませんからね」

頭にうずまき状のつの、まるで羊毛を思わせる白いふわふわな毛。

こちらは羊の獣人と思われる。


「ところでミャウさん? あなた男嫌いではありませんでしたか?」

「あれ? そういえばそうだったけど……なんかご飯もらったら大丈夫になったかも?」

「ミャウさん、チョロすぎますわ」


「喰われたくないです! その……あんまりかわいかったから……」

「!!!!!!!!」

まるで大噴火でもしているような表情。

口からこぼれ落ちるフランクフルトをキャッチする一郎。

リオの口に放り込むとまたまた大噴火を引き起こす。


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