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なろうラジオ大賞

私の映えないお弁当

作者: 地野千塩

 女は料理もちゃんと出来なきゃいけないと思っていた。


 朝、五時に起き、見た目も綺麗なお弁当を作ってみた。曲げわっぱに玄米ご飯、白身魚のフライ、小松菜のおひたし、タコさんウィンナーを詰め「女子力高そう」な弁当をSNSにアップ。


 しかし思った以上に「いいね!」もつかない。その割に準備も大変で食材もいくつか腐らせた。会社も昼休憩はそれぞれの時間に取る形なので、誰かに見られる事もない。もちろん褒められる事もない。


 そんなモチベーションでやった為、一週間と持たない。女だからという言葉に縛らられすぎていたらしい。義務感と我慢で始めた事は、長く続かないらしい。


 大事なのは続ける事と弁当作りそのものも楽しむ事ではないか。


 という事で映える弁当やめた。タッパーに夕飯の残り物や冷凍食品をうまく使い、私らしい弁当を作る事にした。


 アメリカではもっと簡素な弁当らしい。スライスしたフルーツ、チーズ、パンなど。


 それでもいいかもしれない。映える弁当だけが全てではない。


 今日はアメリカン弁当にしてみた。手抜き弁当だと思うか。それともアメリカン弁当だと思うかは、視点の違いでしかないだろう。お弁当に優劣はない。正解もない。自由でいいんだ。


「ま、アメリカン弁当だって悪くはないよね」


 そんな弁当だって自分の為に心を込めて作ったら、思ったより不味くはないのだ。

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