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魔物転生4日目 お約束...なのか?

 

 〈パンドラ、魔王にならない?〉

【はい?】


 パラン様が放った一言は私を驚かせるには十分でした。


【え、えっと。何故ですか?】


 いや本当に。生後4日のやつに言うことじゃないでしょう。


 〈魔王の知識はあるよね?アルナからもらったでしょ?〉

【はい。魔王とは物語で出てくるような邪悪な存在ではなく、あくまで魔物を統べる王。その種族で特に強力な魔物が魔王となることが多い。現在判明しているのは豚魔王(オークロード)、別名暴食魔王と吸血魔王(ブラッディロード)、別名淫乱魔王、ですよね。】


 どうやらこの世界のオークは食欲と性欲がとても強いようで、今の魔王は食欲が特に強いので暴食魔王と呼ばれているようです。吸血鬼は相手を魅了してから血を吸うのでこの名前になったとか。


 〈ああ、そうだ。で、問題なのは暴食の方。あいつ、最近食料がなくなってきたからって人間の国に宣戦布告したんだ。で、そいつを倒してほしいんだよ〉

【はい...え?今なんて?話が飛躍しすぎじゃないですか?宣戦布告したからって倒すんですか?】


 マジで飛躍しすぎじゃないですか?パラン様。


 〈国として確立しているのなら別に宣戦布告したところで問題はない。だけど、人間は魔物が作った国を国として認めないんだ。僕らが神託をしても神託を下した人間が殺される始末。「神がそんな神託を下すわけがないだろう。」ってね。だから、君に魔物の国を作ってもらって、全ての人間の国に神託を下したいんだ。君は神を入れるのにふさわしい器だからちょうどいいんだよ。魔王になれば人間は君に迂闊に手出しできなくなる。もちろん君の家族にも...ね〉

【っ!それを言うのは卑怯でしょう、パラン様。...........わかりました。乗りましょう、その話。】


 家族のことを出されたら、さすがに断れません。この子たちが殺されでもしたら...きっと自分はあの時のように...


 〈ギルドに魔王討伐の依頼が秘密裏に出されているはずだ。その依頼を受けて、新たな魔王となりなさい〉

【御意に。...何ですかこのノリ】

 〈こっちのほうが神託っぽいだろ?〉


 まあそうですけどね。


=======≫カートスの町 冒険者ギルド≪=======


 さて、冒険者ギルドにつきましたね。アミルたちは人化したままです。さすがに子供だけなので全員に見られていますね。もっとも、シラルはもともと人型なのですが。さて、カウンターに...


「おいおい、嬢ちゃんたち、ここは嬢ちゃんたちみたいな小さいのが来る場所じゃないぜ?さっさとママ元にかえってねんねしな?」

「「「ギャハハハハハ!」」」

「おい、馬鹿なのかあいつら」「ああ、亜竜殺しを知らないんだろ」「見た目はただのかわいらしい幼女だしな」「Aランクには見えないよな」「亜竜殺しってのは何だ?」「お?しらねえのか?」「亜竜殺しってのはな..」


 この人たちは自分より小さいものに絡んで恥ずかしくないのでしょうか?


「何、言ってるの?姉さんはお前らみたいな雑魚小指1本でひねりつぶせるよ?それに、あんまりうるさいと、殺すけどいいの?」

「は?お前らみたいな餓鬼にそんなことできるわけないだろ?」

「「「ギャハハハハハ!」」」

「姉さん...こいつら、殺していい?」

「ダメですよ、カイナ。こんな雑魚で頭が悪そうなのでも一応冒険者なんです。魔物にむごたらしく殺されるまで殺しちゃいけませんよ。」


 いつむごたらしく殺されるんでしょうかね、こいつらは。


「はあ?お前ら俺様たちのこと知らねえのか?今ここにいる中で1番ランクが高い冒険者パーティー「紫封」様だぞ?敬えよ!」

「「「ギャハハハハハ!」」」

「そうですか。ちなみに何ランクなのか教えていただいて構いませんか?」


 どうせC程度でしょう。


「あ?Bだぞ!まあお前らみたいなガキには俺様の凄さがわからねえんだろうがな!」

「「「ギャハハハハハ!」」」

「おや、意外と高かったですね。ですが残念、自分のほうがランクが高いですね」


 その瞬間、空気が凍り付いた。


「はあ?おいガキ、てめえ今なんて言った?」

「自分のほうがランクが高いですね、と」

「はあ?お前じゃ登録もできないだろ、なのに俺様よりもランクが高いだぁ?ふざけるのも大概にしろよガキぁ」


 この人は現実を現実として受け止められないんでしょうか?


「残念、本当のことなんですよ。自分はAランク。‟亜竜殺し”や‟神の愛し子”という二つ名で2日ほど前から有名になりました。パンドラです、以後お見知りおきを」

「は?か、‟神の愛し子”だと?ウ、嘘だろ?え、え、あ、す、すみませんでしたぁぁぁぁっぁぁぁぁぁぁ!


 おや、すごい勢いでスライディング土下座を決めましたね。ある意味芸術です。


「いえ、謝っていただけるのならいいですよ。自分の過ちを認めるのはいいことです」


 おや、どうしたのでしょうか?涙を流していますね。


「やっさしーなパンドラちゃん」「あんだけで済ますとかどんだけ懐広いんだよ」


 そんな声が聞こえてきますね。なるほど、わかりません。


「パンドラ、何をしているんだ?」


 なぜかこのタイミングでギルド長。完全に図ってましたよね?



ほぼ会話だけになりました。次は作者が情報を整理したいので登場人物説明会になると思います。

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