表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/24

7話

私は祐一さんに言われるまま、ひたすら漬け物作りをしていた。そして、一時間がたった。ついに私の漬け物作りが終わった。手がベタベタした。でも、楽しかったというのが、私の率直な感想だった。

「うまく出来たじゃないか。才能あると思うぜ」

私はそんな一言で、有頂天になった。自分は出来ると、うぬぼれた。私が得意気になっていると、祐一さんは私を見つめた。

「これなら任せられるな。心配もない」

「そんなことは......」

私は謙遜した。と、ふと思った。もし、私が漬け物作りができるなら、祐一さんとお別れしなければならない、と。それは嫌だと思う自分がいた。そこで気づいた。私は祐一さんに恋をしたのだと。そうと気づいたとたんに顔が熱くなった。はじめは思いもしなかった。強盗に恋するなんて。そして、非現実的なものであったはずの生活は、今では普通のものになっていた。

「どうかしたのか?」

「あ、いえ。ただ、さみしいなって」

「俺は、今すぐにでもお前を連れてどこかへ逃げたい

。それこそ、誰も来ないところへ」

私は固まった。まさか彼がそんなことを言い出すとは思っていなかったのだ。それと同時に、私の体温が急上昇した。

「お前が好きだ。こんな犯罪者に言われても迷惑だよ

な」

私は、思い切り首を横に振った。そして気づけば私は祐一さんの手を握り、訴えかけていた。

「そんなことありません!嬉しいです。私も、気づい

たらあなたに惹かれていた......」

そして私は涙を流しながら告げた。

「あなたが好きです」

祐一さんは驚いた顔をしていた。そして、宝物を扱うように私を抱きしめた。私は彼を受け入れた。私と祐一さんはしばらく抱き合っていた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ