怪談になり損ねた
初めまして、天川裕司です。
ここではシリーズでやってます『夢時代』と『思記』の原稿を投稿して居ります。
また、YouTubeドラマ用に仕上げたシナリオ等も別枠で投稿して行きます。
どうぞよろしくお願い致します。
少しでも楽しんで頂き、読んだ方の心の糧になれば幸いです。
サクッと読める幻想小説です(^^♪
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無課金でやっておりますので、これで精一杯…と言うところもあり、
お見苦しい点はすみません。 なので音声も無しです(BGMのみ)。
基本的に【ライトノベル感覚のイメージストーリー】です。
創造力・空想力・独創力を思いっきり働かせて見て頂けると嬉しいです(^^♪
出来れば心の声で聴いて頂けると幸いです♬
でもこの条件から出来るだけ面白く工夫してみようと思ってますので、
どうぞよろしくお願いします(^^♪
タイトル:怪談になり損ねた
新しくテレビを買った。
これはこのたび新登場した、
厚さ50ミリの鋼鉄がテレビ画面を覆っており、
その壁はブルーライトカットのような役目を果たし、
そのテレビをずっと見てても目が疲れない
と言う優れもの。
そしてこの新しいテレビで映画を見ようと
俺は貞子が出てくるホラー映画を借りてきた。
「よし早速見るぞ〜」
として見たのだが、あのクライマックスのシーン、
貞子がテレビ画面から出てくるその場面で、
実際に見てるテレビ画面に近づいてきた貞子が
まるで現実で出てくるかの様な演出が為されている。
「おぉ〜」とか思いつつ、
元々ホラー好きだった俺は
ちょっと楽しくなっていたのだが、
なんか様子が違った。
ゴツン…と小さく音が鳴った直後、
貞子「あいて…」と声がした。
「ん、どうしたんだろ」
と思いながら見ていたら、
どうも貞子はこっちに出て来ようとして居るのだけど
多分画面が厚くて、出て来れないのだ…
「……そっか、もしかしてテレビ替えたから…」
厚さ50ミリの鋼鉄がもしかして…
と思って居たら多分その通り。
貞子は何度もこっちへ出ようとしながら
頭をコツンコツンと
小さな音を立てながらずっと当てている。
そしてその都度「いて…」「なんで…」
「なんでなの…」とか言う声がうっすら聞こえ、
しまいには「チッ…」と舌打ちまで聞こえてきた。
そして1時間、2時間が過ぎた。
結局出れず、諦めたらしい貞子は、
また向こうの井戸の方へと帰って行く。
この時ばかりは設定通り、
ゆっくり歩く自分の行動能力が
恨めしく思えたかもしれない。
そして井戸のすぐそばに立った時、
彼女が井戸の方を指差して
こっちへ向かって何か言ってる。
すると画面がその井戸の方へさーーっと寄った。
カメラマンが移動用の何かに乗って
そちらへ向かった様だ。
「…なんだどうした…」
と又小さな声が聞こえた。今度は男の声?
あとから思えば多分
このカメラマンの声だったんだろうと思う。
貞子が井戸の中を指差し、カメラが覗いてみると
中に階段のようなものがある。
「井戸の中に階段?」
なんて不思議に思った俺をよそに、
彼女「…怪談になり損ねたね…」と。
それに対してカメラマンは
「うるさいよお前」と一言。すると、
「はい、すみません」
みたいな感じのことを彼女は言い、
そのまま井戸の中へ帰って行った。
「……なんだこれ…何だったんだこれ…」
第1の感想は、
「中の人は強かった」と言う事。
(※)これまでにアップしてきた作品の内から私的コレクションを再アップ!
お時間があるとき、気が向いたときにご覧ください^^
動画はこちら(^^♪
https://www.youtube.com/watch?v=xNDGyMih8aU
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