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崩壊  作者: 尚文産商堂
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第4話

なぞは多すぎる。

だがここで調べられるのは限界がある。

警察詰所を出るとき、ふと一台のパソコンが目に入る。

ここの放送や、何か事が起きった時用の連絡として使うものだ。

電源が落ちているが、いざという時用の非常用電源が動いていると信じて、電源を入れる。

誰もいないがニヤッと、きっと笑顔を浮かべていただろう。

「点いた」

パソコンはパスワードを入力されるように要求されたが、適当に0を4つ入れたら、まさか入れた。

「いやいや、セキュリティどうなってんだよ」

今回はそれに救われたし、もう気にする人もほとんどいなさそうな状態のようだし、もうこれについては投げ捨てることにした。

インターネットに接続されていることを確認して、それからニュースサイトへと入る。

まずは手野データが提供している、ハンディハンディというサイトだ。

設定すれば自動で特定のニュースを集めてくれたり、あるいは嫌いなものは見なくするタグ付けもできる。

さらには手野グループの携帯電話と相互することによって、携帯電話の設定を持ってくることもできる。

自分のアカウントにログインして、今の状況を確認する。

「う、わぁ……」

言葉を失いというのは、きっとこういうことをいうのだろう。

交通事故が無数に起き、全国あちこちにある道路カメラには燃え尽きた車がたくさん映っていた。

さらにいえば、どのサイトを見ても最後の日から更新がされていない。

ただBOTがどこでも同じ文面を更新していた。

「安心してください、恐れないでください、時が満ちたのです。私たちはあなたたちを迎えに来ました。世界は一つ、人類は一つ、宇宙は一つ、生物は一つ」

誰からのデータかはここには明記されていない。

ただし、ほぼすべての言語で書かれているのは間違いない。

まさか、と思って翻訳ソフトで検索をかけたらバスク語やエスペラント語、さらにはクリンゴン語にも翻訳があった。

それほどまでに、全人類に伝えたいことだったという、そんな心意気は伝わって来た。

生きている人が見る限りは誰もいない、そんな状況でさらに情報を集めるために、ハンディハンディを読み進めてみた。

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