第21話
「じゃあ宇宙人らはまた地球に来ると思いますか?」
「来るとも思うし来ないとも思う、といったところだろう」
彼が腕組みをしながら俺へと話す。
「さっきの話でしたら、とりあえずこの地球を乗っ取るか、あるいは燃料にするっていう話に聞こえてましたが」
「実際問題として、今人類が連れ去られたというのは間違いがない。ただ、今のところこれ以上の、つまりこっちやお前のような残された人類というのがいるのも事実だ。で、あれば、どうしてそうなったのか、ということを考えたら、宇宙人らがまた来るかどうかの考えのとっかかりにはなるだろう」
ともあれば、と彼は続ける。
「宇宙人が来るかどうか、ということはこのように、向こう側の都合ということにかなり左右される。だからここで来るかどうか、と思うことは半々といったところだろうか」
でも、とさらに続けてくれた。
「個人的な考えとしては、もう来ないんじゃないかと思っている」
「どうしてでしょうか」
火星も金星も資源を取りつくし、破壊されつくしたからこそ地球ではほどほどな発展、ほどほどな人間を作り上げたという話だ。
中庸が一番ということであれば、彼らはどうするだろうか。
「彼らはマークしていない人間を家畜として回収していった。彼らの最大の目的はこの回収作業にあったのだろう。地球のほかの生き物や、こっちらには目もくれずに帰っていった。ということを考えると、すでに宇宙人らのしたかったことは終わったんじゃないかと思う。反地球がどこかへ行くにしろ、我々には影響はほとんどないことだろう。帰り際に地球を木っ端みじんにするんだったら話は違うが」
彼は笑って言っているが、その眼にはなにか破壊願望のようなものが宿っている気がした。




