表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
崩壊  作者: 尚文産商堂


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

20/20

第20話

「……それで宇宙人は人類を使って、金星や火星にならないように誘導しながら、資源の回収をしていた、と。では、どうして人類を滅ぼさなかったんでしょうか。それに奴隷として人類を生ませているのだったら、管理者である宇宙人は今までどうしていたんですか。どうして急に人類を連れて行ったんでしょうか」

俺は彼に質問を矢継ぎ早にぶつけてみる。

「そう、それが最大の問題だ。資源がなくなったから必要ではなくなったということもあるし、仮定の話ではあるが、本拠地の労働力として使っているとか、燃料や間引いているという考えもある」

「間引き、ですか」

単語を繰り返す。

「そうだ。資源がなくなればほかのところに行けばいい。もっとも反地球のような位置にある惑星だからこそ、動かれなくなっているか、あるいはほかのところに移動するためだけの燃料がないかのどちらかの可能性が高い。ともなれば、他の要因だろうな」

前々から考えていたのだろう。

それとも1人だけでここまで煮詰めたのかもしれない。

「昔の映画であっただろう、人間を発電所やバッテリーのように使うものが。あんな感じだ。人類を文字通りに燃料とするため、というのが一番考えられやすいかもしれんな」

そしてもう一つ、と言わんばかりに彼は人差し指を俺へと向ける。

「間引く、ということも考えられる。それは宇宙人が本拠地にしている小惑星なり惑星なりがもう使い物にならなくなっているから、新しいものが必要になったっていう仮説の上で話をすると。当然のことながら地球には今文化文明を築いている人類種がいる。ただ宇宙人にとってはこの人類種が非常に邪魔だ。ならば取っ払おうという発想に至るのは、至極当然だろう」

資源を取るだけ取ってからどこかに移動するということも宇宙人ならばできるだろうが、それ以上に燃料が必要になるのかもしれない。

もしかしたら人類にDNAを挿入するような化学力があるけれども、先のことを見通すような発想力は貧弱なのかもしれない。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ