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第14話
「……すまない、攻撃を受けてからようやく見た人間だったのでな。なかなか信用することはできない。理解をしてくれ」
「いえ、理解できますので」
俺はようやく武器を下ろしてくれた彼のところにいた。
バリケードの一部は通路のようにすぐに動かせれるようになっていて、そこからさらに市役所の上のフロアに行くことができるようになっていた。
彼が生活をしているのもこの上のフロアらしい。
「しばらくラジオもテレビもネットも動いていたんだが、今となってはどこもかしこも沈黙している。外の情報が全くつかめないんでな」
武器をそれでも持ちながら、俺のことを完全に信用はしていない、それだけでもまだホッとできる。
「こちらもよくわからないのです、急に宇宙人が攻めてきたぐらいしか……」
しかし一つ気になることがある。
「それで、あなたはどうやって生き延びれたのですか」
ようやく上のフロアにたどり着いたころ、俺は彼へ聞いた。