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第13話
階段を上っていくと、どんどんときれいになっていく。
ところどころにあるバリケードも、1階よりかはしっかりとした構造になってきていて、ちゃんとバリケードとして認識できるようになってきていた。
「動くなぁっ」
最上階に通じる階段のところ、登ってきたら急に何かを投げつけられると同時に叫ばれた。
「俺は敵じゃない。宇宙人じゃない!」
俺が叫ぶ。
少し間が空き、それから恐る恐るといったところでバリケードの上から顔が出てきた。
「……本当か?」
「もう宇宙人の姿はどこにも見えんだろう。俺は山登りをしていたから助かったんだ」
手を挙げて武器を持っていないことを見せながら、顔をのぞかせた男へと答えた。