幽霊の気持ち
僕はとある小学校廃墟に住む10歳だ!
戦争で亡くなって以来、ずっとここに住んでいる。
クラスの友達も先生も皆んな死んでしまったけど、なぜか僕だけが幽霊となってこの世に残り続けている。
最初は寂しかったけど、徐々に慣れてきたし、たまに人が肝試しに遊びに来てくれるから、全然苦じゃない。
おっと、今日も若者達が肝試しにきたぞ!
A男:「ここ、出るって噂で有名なんだぜ。」
B男:「え〜、もう止めようよ。幽霊怒らせちゃうよ〜。」
C男:「B男はほんっとビビリだよなー。それ行くぞ。」
一見、A男とC男はノリノリらしいが、B男はビクビクして乗り気じゃないらしい。
「よぉ〜し。今日もいっちょ脅かしますか!」
若者達が下駄箱を過ぎて廊下を歩いている時に早速、後ろからわざと足音を立ててみた。
「ひたっ、ひたっ。」
C男:「なんだか後ろから足音聞こえね?」
B男:「ヒィ〜、こわいよ〜」
A男:「バカ!風か何かだろ!さっさと行くぞ!」
3人は明らかに怖がっている様子で教室に入っていった。
僕も教室に入り、教室の後ろの棚にあるノートを勢いよく開いてみた。
B男:「ヒィ、なんか物落としたよ。」
A男:「ノートが風で開いただけだよ。」
C男:「でもこの部屋、窓も全部閉まってて、風なんかないぞ。」
僕は3人がビビっている様子を楽しんでいた。
それから3人は3階まで足を運んだ。3階には音楽室がある。
この流れはお決まりの…
B男:「どこからかピアノの音聞こえない?」
A男:「聞こえる。行ってみるか!」
3人が音楽室に入ってきた。
ここが一番の見せ場だと思い、僕は教室のドアを閉めて、椅子を激しく動かし、チョークを黒板に投げたりした。
C男:「これは流石にまずいぞ!?」
A男:「ごめんなさい!ごめんなさい!」
A男とC男はパニック状態で慌てて教室から出ようとした。
B男:「ちょっと待ってよ〜。」
3人の若者は教室を出て、廊下を走って、廃墟学校から飛び出して逃げていった。
もうあの3人組はここには来ないだろうな〜。
でもまた来て欲しいな。
特にあのB男くんには…
だってB男は…
最後廊下を走って逃げる時、B男だけふっと走りながらこちらへ振り向き、バッチリ目があって、
笑顔で手を振って出て行った。
「なぁ〜んだ。最初っから見えてたのか。」
そう。幽霊だって1人は寂しい。友達が欲しい。僕の存在に気づいて、構ってほしい。
もどかしい気持ちを胸に、また誰かが遊びに来るのを楽しみに待つ毎日が続くのでした。




