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3ー2

 北西高校は9割の生徒が自転車通学だ。

その日、美里と利香は同じ方向に自転車で帰っていた。

利香は痩せほそっている。47キロ位からしかないらしい。

利香に言わせると、「女の子はふっくらしている方がさわり心地が良いし、何かあった時のために脂肪を蓄えてなくちゃ、すぐ死んでしまう」だって。

「その点、私ゃふくよかですよ・・・ええ」と美里は内心、自嘲気味に思った。

「演劇部の陽子ちゃんは、顔も黄金率のかわいい娘で、ふくよかで、絶対将来女優になるよ」

と、利香は言った。

大絶賛だ。

美里も陽子はかわいい系の美人だと思う。性格も悪くなかったし、友人の一人だった。

「あ・・・こんなところにお花屋さんがある」

「見て行く?」

「うん」

二人は民家が立ち並ぶ道の途中で、ガラス張りの建物の前に自転車をとめた。

おばあちゃんが荷車に仕入れた切り花の束をぎっしり乗せているところだった。

「あら、今から売りに出ようとしてたんだけどね」

「すいません、ちょっとだけ見て良いですか?」

「いいよー」

「こりゃ、1本くらいはお愛想に買わなきゃいかんかな?」と美里は思った。

幸い、お昼用にお母さんからもらっていた500円玉が残っている。節約していつも学校の売店でパンを買って食べて、お金をなるべく浮かせていたのだ。

「陽子ちゃんの出る劇が今度あるから、花束プレゼントしたい」と、利香が言った。

美里はその時はカンパすることに決めた。

「ピンクのバラがいいな」

「すいません、ピンクのバラ2本ください」

「・・・いいの?」

「うん」

おばあちゃんに新聞紙に1本ずつ別々に包んでもらった。

凄く嬉しがっている利香。美里は自分のことみたいに嬉しかった。

「多分、私は利香ちゃんに鏡に映すみたいに自分を重ねて見てるんだろうな・・・」と、美里は思った。

二人は再び自転車で帰り始めた。

その時。

すうーと、後ろから黒塗りの車が近づいて来た。

「利香ちゃん!」

美里が叫んだ。

「きゃあ」

利香が見知らぬ3人の男たちに捕まって車に連れ込まれそうになった。

「なにすんのよっ」

美里は自分の自転車を放り出して、勇敢にもその男たちの1人につかみかかった。

「く・・・この!」

「いたっ」

殴られて倒れる美里。無茶だ。でもそれどころじゃない。それでも立ち上がっている間に利香は車で連れ去られてしまった。

「利香ちゃーん」

痛いのと、怖いのと、腹が立つのと、・・・いろんな感情がないまぜになって美里は絶叫した。



任務遂行!の1に書き足しました。それから3ー2を書きました。

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