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学校に着いた2人はクラス割の掲示板を確認する。
「今年はクラス一緒だね」
「テルと一緒ってことはしばらく騒がしくなるな・・・。」
そうつぶやくと教室のある方へ一人で行ってしまう。
新学期の朝礼のため大きなホールに3学部が集まる。500人といったところだろう。
朝礼が終わると教室に移動し連絡事項に入る。今年テル達クラスを受け持つ担任が入ってきた。年は30前といったところだろうか、なぜか室内にサングラスをして体育会系の服をきている。
「今年このクラスの担任になったカガミだ。よろしく。今日欠席は居ないな?」
女性だというのに狩人の目をしている・・・。気がする。
「今年お前達は来年の選択学科に向けそれぞれの科目の初歩を行なっていく。座学は午前中だけ、午後から実習という形になるのが基本になると思っていてくれ。
3学部に上がる時点で全員ギルドには入っているな?実習にはギルドでの依頼もあるので覚悟しておくように!
格闘戦は去年からランクアップして模擬刀から魔武器に移行して行う。
質問があるものは?」
「はい。先生、私達魔武器持ってませんよ」
カガミ先生はサングラスごしにニヤリと笑う。
「魔武器の精製は明日行う!
明日の午前中に魔武器に関しての座学、午後から魔石を使っての作成だ。明日は2限目からの出席で構わない。
他に質問があるものは?無いなら今日はこれで終了だ。」
クラスが解散し三月がこの後何をしようか考えているとテルの周りに数人の人だかりができていた。
「ねえテルさんってギルドマスターの娘さんだよね?」
「バニーズの騎士様について知ってる?」
「今日も新聞に載ってたの!会ったりしないの?」
「やっぱりオーラから違うのかな?」
質問攻めに合っていた。毎年、テルがギルドマスターの娘ってわかった瞬間これがある。
テルを横目に三月は教室を出たのだった。