プロローグ
世界には我々と同じく沢山の精霊に溢れていて、我々と同じく生きている。
あらゆる現象には悉く精霊達が力を貸していて、初めて“結果”として現象に辿り着く。
例えば魔法で暖炉に火を付ける際に、我々は火魔法を使うが、この“火”は我々の魔力をマナに変換し、変換されたマナを受け取った精霊が火を顕現化する。
魔術とは魔力によって直接世界に干渉するのでは無く、魔力をマナに変換して精霊に対価としてマナを与えて、マナを受け取った精霊が行動を起こした結果に発現する現象なのだ。
マナとは精霊にとっての云わば生命維持の為のエネルギー……、簡単に言ってしまえば食料になる。
マナは世界中に溢れていて、精霊達は世界に存在するマナで生を謳歌し、我々が差し出すマナによって精霊達が生活を手助けしてくれる。
我々が生きる、この世界“ファルニクス”も未来永劫精霊達と共に我々人間は在ると思っていた。
そう、8年前に世界中からマナが消失するまでは……。
精霊達は世界に溢れていたマナが無くなった事により生命維持が出来なくなってしまった。
唯一生き延びる方法は、人間の魔力変換により精製されたマナに頼るしかない……、しかし人一人が精製出来るマナ量など限度が知れている。
世界中の魔力ある人間が、いくら魔力変換してマナを精製しようが世界を覆い尽くすマナを作れるわけが無い。
もし作れたとしても何日も“精霊達”が生命維持するだけのマナを精製出来る訳もなく、精霊達は“その日”を境にして、目に見える程に生存数を減らした。
我々人間は、この日を『fairy・vanished・day』……、力ある精霊以外の精霊が世界中から姿を消した日として否応なく認識させられた。
今『異世界人にとって俺のレゾンデートル』が行き詰まりを感じまして…、新しい作品を書いちゃった(笑
ついカッとなって書いてしまった!後悔も反省も沢山してます!
頑張って両方更新していきたいと思います!




