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プロローグ
──それは鼻孔をくすぐり脳を酔わせる薫香
──その色彩は、網膜に焼き付くほどの深緋
──それは───────────生命の断片────
鋭い牙をゆっくりと白い首筋に突き刺す。
舌の上でじわりと深緋が広がり、口腔内に広がる独特の金属臭、生命の温もり。
嚥下すると同時に全身に精気が浸透し、身躯に活力が漲る。
その風味は唯一無二にして天上の味わい、まさしく神酒。
飽きることなどあろうはずもなく、ただひたすらに貪る。
好餌の脈動は微かとなり、すでに死の淵にある。
だが兇行は継続され、無粋な妨害者も存在しなかった。
彼の者の瞳は鮮血のように紅く、暗闇の中で貪欲に輝く────
本当に申し訳ありません。
設定が甘すぎるところあったので、深く考え直しているところです。
しばらくお待ちください。(七話時点)