表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ふれあい  作者: 日寝月歩
39/68

買い物

 いい感じに時間を潰したので現在の時刻は十時五分前。ショッピングモールの入り口には結構な人数が集まりだしていた。

「最近できただけあって、かなり人多いですね」

 目測だけど百人くらいか? とりあえず多いから百って数字が出てきたけど、このくらいの人数になると全然読めないんだよな……。


「いっぱいいますね。休日だから余計に多いのかも……」

 かなみさんはそうい言ってぼくとの距離をさらに縮め、袖をキュッと掴んできた。

「迷子になりそうなのでこうしてていいですか?」

「いいですよ。一度はぐれたら再会するのは大変そうですから」

 かなみさん携帯持ってないし。多分、持ってても使えなさそうだし。

「開いたみたいですよ」

 人の波がモールの中へ吸い込まれていく。かなみさんがぼくの袖を掴む力を少し強めつつ、そう言った。


「とりあえず、服を買いましょう」

 他の客からだけでなく、店員さんからの視線も気になる。最優先事項として、かなみさんに服を買って、今日一日はそれで過ごしてもらおう。

「はい、似合っているか見てくださいね」

「ぼくは洋服についてはあんまり詳しくないですけど……」

 自慢じゃないが初火が居なきゃ、自分の服さえ選べるかどうかも怪しい。


「ご主人さまの好みで選んで下さったら結構ですよ。その通りにしますから」

……店員さんにアドバイスしてもらおう。きっとそれがベストな答えだ。

「それにしても、店自体が多いからそこから決めないとですね」

 このフロアだけで大小あわせて五つもある。どこもそれなりに人気のようだ。


「かなみさんはどこか気になるところはありますか?」

 残念ながら、ぼくは違いが判らないのでかなみさんに丸投げ。それにこういうことは、本人が決めた方がいいだろうし。

「そうですね、あそこの店に入ってみてもよろしいですか?」

かなみさんが差したのはこのフロアで二番目に大きい、女性専用の洋服店だった。

「いいですよ。行きましょうか」


 答えるとかなみさんはぼくの袖を掴んだまま店へ向かって行った。 足取りから察するに、気になるものがあったのだろう。

「どれがいいですか? 気に入ったのがあったら言ってくださいね」

 どうせ、父さんのカードで払うから金額は気にしなくてもいいですよ。うーん、 我ながらなんというすねかじり。

「えっと……ご主人さまに選んで頂きたいのですが――」

「ぼくにですか?」

難しいな。流行りものとかよくわからないし。


「ご主人さまが選らんものなら何でもいいですよ」

……つまりは、ぼくが着せたいものを何でも着てくれるってことか。

いや、別にやましいことなど考えてないけどね?

ただ、かなみさんっていつも丈の長いメイド服を着てるから、たまには趣向を変えて欲しいというかね。

正直に言おう。脚を見たいのだ。


なんて心中でセルフカミングアウトをしていると、かなみさんが店員さんに声をかけられていた。

テンプレートに「なにかお探しですか?」みたいな感じで。

相手がメイドでも同じように対応するんだ。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ