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異世界でもアイドルデビュー!?~アイドルの経験を活かして無双します~  作者: Nanairo


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1話:ダンジョン

異世界に転生して3年が経過し、いくつかこの世界について分かったことがある。まずここはよくゲームやアニメなんかである剣と魔法のファンタジー世界らしい。そして15歳から50歳までの戦闘職に分類される者たちは冒険者となりダンジョンでの魔物討伐が義務化されている。というのもこの世界ではEからS級の年間10000を超えるダンジョンが世界各地で出現しており、レベルごとに定められた期間内に攻略できなければダンジョンが崩壊し、中の魔物が解き放たれてしまうためである。


ダンジョン内では外と異なり魔物を倒すと魔物が消滅し魔石しか取れないため、素材を採集するためにEからC級のダンジョンはわざとダンジョンを崩壊させることもある。しかし、B級以上になると話は変わってくる。C級とB級の間には圧倒的なレベル差があり、いくら素材が貴重だとしてもダンジョンの崩壊はそのまま世界滅亡の危機に直結するからだ。


およそ今から200年ほど前にA級ダンジョンが崩壊したことがあり、人口の約3割が死亡した。また、A級ダンジョンのボスを討伐するのに多くのAランク、Sランク冒険者が殉職した。


現在、世界では分かっているだけでB級ダンジョンが187、A級ダンジョンが13、S級ダンジョンが1つ確認されている。S級ダンジョンは今から80年ほど前に世界で初めて出現し、未だ誰も攻略できていないらしい。S級の攻略期間は100年とされており、期限まであと20年もない。にもかかわらず、全階数が分かるどころか最高到達階数が30階で誰もそれ以上進むことができていないらしい。学者たちの予想ではS級は300階はあるんじゃないかと言われている。


なぜ俺が3歳でここまでこの世界に詳しくなったかというと両親と両親のパーティーメンバ―たちのおかげだ。俺のこの世界での父であるジンは剣士、母のリサは光の魔法士ヒーラーであるため、この村周辺のダンジョン攻略が義務付けられている。父も母もDランクの冒険者のため攻略できるダンジョンもE~D級のみである。もし周辺でC級以上のダンジョンが出現した場合は国への報告も義務付けられている。


パーティーは父と母に加え盾使いのシグ、弓使いのアン、炎の魔法士のラナ、暗殺者のイオの6人で構成されている。6人は12歳から戦闘職のみ通うことが義務付けられている学園で出会いパーティーを組んだそうだ。一般にDランク以下の冒険者は学園や国から卒業後の配属を決められる。だいたいの者は卒業時EかDランクのため、国によって進路を決められる。


この6人はパーティーを組んでいたためそろってE級ダンジョンの出現が多いこの村へ配属となった。父と母は卒業後すぐに結婚し俺を出産したが、この世界に産休、育休というものはなくダンジョンが出現したら攻略に赴かなければいけないためパーティーは俺を連れたままダンジョンの攻略を行っている。さすがに生まれて1か月ほどは母はダンジョン攻略を休んでいたが母の職業がヒーラーというのもありすぐに復帰した。


(これ、すでに自我を持っていた俺だからいいものを世の冒険者夫婦はどうやっているのだろうか。泣きわめき暴れる赤ん坊を連れてダンジョン攻略を行っているのだろうか…。)


とまあこんな感じでずっとメンバーと一緒にいるため、父と母の馴れ初めからこの世界のしくみに至るまでいろんな話を聞くことができ、詳しくなったというわけだ。


そして、この3年間無駄に話を聞いていただけではない。俺はすぐに死にそうなあのステータスをどうにかすべく日々奮闘してきた。2歳くらいまではずっとリサにおんぶされていたためできることと言えば声を出すくらいしかなかった。しかし、この”声を出す”ことがレベルアップにつながったのだ。


例えばこの世界では戦闘の貢献度に伴って経験値が分配される。ただし、パーティーを組んでいる場合は貢献度に関わらずその場にいるメンバー全員に均等に分配される。俺はパーティーには入っていないので戦闘に参加しないと経験値はもらえない。では、この”戦闘に参加”とは何をもって参加とみなされるのだろうか。”攻撃を与える”ことのみが戦闘参加とみなされるのであればヒーラーなどの役職はパーティーを組まない限り経験値を貰うことは難しいだろう。


一度、メンバーの死角から魔物が現れたことがあり、その時”危ない!”と声を出したことがあった。(実際出た言葉は「あーい!」だったが…)それで気づいたジンが剣で魔物を殺したが、その時微々たるものだが俺にも経験値が付与されたのだ。しかし別のときにくしゃみをして声を出したことがあったがその時は経験値はもらえなかった。このことから、明確な意思をもって敵の注意を引く、または味方を助けることも戦闘参加と判断され経験値がもらえるのではないかと推測した。


それからは戦闘中に積極的に声を出して敵の注意を引いたり、視覚から現れる魔物の出現を知らせたりしながら少しずつ経験値を稼いできた。そして今日、やっとレベル5に到達することができたのだ。


▶レベルが上がりました。ステータスを確認して下さい。

▶スキル”炎魔法Lv1”を獲得しました。


ジンが魔物を切り伏せた瞬間目の前に現れたポップアップにすぐさまステータスを確認する。


(ステータスオープン!)


‐―――――――――――――――――――――――――

名前:天神 琳 [リン] Lv5 0/6000

年齢:3歳

種族:人間

職業:???


[能力値]

体力 :40

魔力 :60

知力 :50

攻撃力:10

耐久力:10

敏捷 :20

運  :10

魅了 :70


・ステータスポイント:10


[スキル]

炎魔法Lv1 New!

―――――――――――――――――――――――――


(おお、スキルがある!炎魔法ってことはファイアボールとかかな?Lv1って書いてるしこれも何かしらの条件でレベルを上げることができるんだろうな。魔法を使うには多分魔力が必要になるから今回はステータスポイントを魔力に振り分けるか。)


‐―――――――――――――――――――――――――

名前:天神 琳 [リン] Lv5 0/6000


年齢:3歳

種族:人間

職業:???


[能力値]

体力 :40

魔力 :70

知力 :50

攻撃力:10

耐久力:10

敏捷 :20

運  :10

魅了 :70


・ステータスポイント:0


[スキル]

炎魔法Lv1 New!

―――――――――――――――――――――――――


(よし。こんなもんだろう。これで魔法が使えるようになったらもらえる経験値も増えてレベルも上がりやすくなるはず…。だんだん楽しくなってきた…!)


「どうしたの、リン。ニヤニヤしちゃって。なんかいいことでもあったの?」


「な、なんもないよ!」


「そう?あとちょっとで7階の攻略が終わるからもう少しだけ我慢してね。」


「うん!」


初めて出てきたスキルにテンションが上がっているとリサにその様子を見られてしまった。ちょっと不思議そうな顔をされたがまあ大丈夫だろう。最近は敏捷を上げたことによってスムーズに歩けるようになってきたためおんぶからは卒業しリサに手を引かれて歩いている。体も大きくなってきてきたのでリサの負担になるだろうと思って歩きたいと願い出たのだ。最初はメンバー全員から危険だと反対されたが、リサと手をつなぎリサのそばから離れないことを条件に歩くことを許してもらえた。弊害として、ステータスを見ているときやレベルアップして喜びを隠しきれない時におんぶと違いリサに表情を見られやすくなったため不思議そうな顔をされることが増えたが…。


まあ、なぜ不思議がられているかというとこの世界の人たちは鑑定士や専用の道具がない限りステータス画面が見れないからだ。俺の場合はステータスオープンと唱えることで自分のステータスを確認することができ、レベルアップしたときに貰えるステータスポイントの10ポイントも好きに振り分けることができる。しかしこの世界の人たちはレベルアップ時にステータスポイントがランダムに振り分けられ、能力値が上がることで体感的に”レベルが上がった”と感じているらしい。


俺も自分のステータスしか見ることができないためリサたちのステータスは分からないが本人たち曰く現在レベル40前後くらいらしい。レベル30以上で一人前の冒険者として認められ学園を卒業できるため卒業後から考えるとそのぐらいなんだとか。


ちなみに体力はポイントを振り分けなくても今のところ誕生日を迎えるごとに毎年10ずつ上がっている。知力もこの世界のことをいろいろ知っていくうちに自然に上がった。魅了に関してはおそらく外見などに関するものだろう。こちらもいつの間にか上がっていた。他の項目はステータスポイントによってのみ数値を上げることができるらしい。


「よし、7階攻略完了!みんな3日間お疲れ!転移ポータルの設定も完了したし明日1日休んでまた明後日から8階の攻略に入ろう。」


ぼーっとしているうちに7階の攻略が終わったらしい。ジンの掛け声で全員が帰り支度を始める。


(ほとんど何もしていないとはいえやっぱり3歳児の体だと歩くだけでもしんどいな…)


そんなことを考えていると急に浮遊感に襲われた。ジンがひょいっと俺を抱き上げたのだ。


「どうしたリン。疲れちまったか?ほら、帰りは父さんが抱っこしてやるからちょっと寝とけ。今回はいっぱい魔石を回収できたし帰ったらごちそうだぞ。」


切れ長でつり目気味の目がやわらぎ、俺の顔を覗き込んでくる。首をかしげたことで左耳につけている黒曜の細長いピアスが揺れて輝いている。


(ジンも意味わかんないくらいイケメンなんだよなあ。男の俺でも見とれるもんな。それにちょっと零くんに似てるから落ち着く…)

「とおしゃん、ありがと。」


ジンの首に腕を伸ばしぎゅっと抱き着いた。零くんたちのことを思い出したことによって急にさみしさを感じてしまう。するとジンの体がプルプルと震えだし


「おい、みんな見てくれ!うちの子が!こんなに!可愛い!!!!!」


耳元でバカデカボイスで叫ばれた。メンバーたちはあらあら、うふふと生暖かい目を向けてくる。


「とおしゃんうるさい。しずかにして。」


俺はそんなみんなの目から逃れるためにジンの弾力ある胸筋に顔をうずめた。そして思ったよりも疲れていたのか周りの声を聴いているうちにいつの間にか眠ってしまっていた。

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