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異世界でもアイドルデビュー!?~アイドルの経験を活かして無双します~  作者: Nanairo


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8話:クラス分けテスト②

午後の第1科目目は化学だ。



4限目:化学


第1問、水の化学式を答えよ。


第2問、炎の色を紫色にする方法を答えよ。



(おお、化学は高校の知識もいるのか。まあ言っても基礎って感じだな。)


これもおよそ30分くらいで解き終えてしまった。周囲の子ども達はみんな頭を抱えている。アーサーは昼食後、俺の隣の席に座ってテストを受けているがだいぶ苦戦しているようだ。



5限目:生物


第1問、光合成について必要な条件とそれによってできるものを含めて説明せよ。


第2問、親の形質が子に伝わることを何というか答えよ。



6限目:物理


第1問、Aさんは雷が光ってからおよそ8秒後にドーンという音を聞いた。雷が発生した地点とAさんがいる地点は何m離れているか。ただし、音の速さは秒速340mとする。


第2問、電灯の光が白色であるのにリンゴが赤色に見えるのはなぜか。



7限目:歴史


第1問、初めて魔法を使用したのは誰か。


第2問、12歳からの就学義務が始まったのは何年か。


(歴史はやっぱり勉強しておいてよかったな。日本の歴史が出るわけないもんな。まあ、ここら辺も丸暗記した甲斐があった。)



8限目:地理


第1問、ハルバード学園がある大陸について北側にある山脈の名前を答えよ。


第2問、ダンジョン都市と呼ばれている都市の正式名は何か。またその都市がある大陸名を答えよ。


(地理は何問かうろ覚えの問題はあるがまあ90点以上はかたいだろう。やっぱりどの科目にも100点阻止問題みたいなのはあるんだな。)



「はい、そこまで。ペンを置いて、解答用紙を後ろから集めてきてください。」


(はあ~。やっと初日が終わった。さすがに疲れたな…。)


「リン、テストどうだった?」


ぼーっとしていると隣の席のアーサーから声がかかった。心なしか顔がげっそりしているように見える。


「うん、まあある程度は解けたと思うよ。」


「すごいな、俺は全然だったよ。化学や生物、物理なんて後半何を言っているかさえ分からなかった…」


「ああ、確かに後半は少し難易度が高かったかもな。(ほとんど計算問題ばっかりだったし、範囲も高校の範囲が多かったからな。)」


「少し!?いや、いいや。それよりリン、お腹すいたろ?ご飯食べに行こう。それで今日のテストについて教えてくれ。」


どこか悟ったような顔をしたアーサーに言われて俺たちは教室を出た。周囲の子たちもテスト疲れでとぼとぼと教室を後にしていく子がほとんどで昼ほど視線を集めることはなかった。


「そういえば、リンたちは今どこに泊まっているんだ?さすがに通いとかではないだろ?」


通いだと学園まで片道5時間はかかるため学園の近くに宿を借りている。ジンやリサも特別休暇という扱いでこの5日間はダンジョン攻略もなく一緒に宿でのんびり過ごしているのだ。


「うん、学園を出てすぐのところに宿を借りているんだ。学園の近くという事もあってちょっと高かったけどこの7年間で大分貯金があったから少し贅沢をしてね。」


「へえ、そうなんだ。俺もこの近くに宿を借りて住んでいるからもしかしたら近いかもな。」


そう言ってまずは俺の借りている宿に向かって歩いていくと本当に近かった。


「ここが俺たちが借りている宿だよ。」


「え?本当に?まじか、俺その隣のこの宿だよ。」


まさかの隣の宿だった。奇妙な縁もあったもんだ。アーサーの宿は部屋にキッチンがついており、料理人もいることからアーサーの部屋で食事をごちそうになることになった。


「はじめまして、アーサー君。リンの母のリサと言います。リンと仲良くしてくれてありがとう。よろしくね。」


「君はあの時の聖騎士君か!俺はリンの父親のジンだ。よろしくな。」


挨拶を軽く済ませて俺たちは食事を始めた。ちなみにアーサーのお父さんは今A級ダンジョンを攻略中らしく入学式まで帰ってこないそうだ。何と特別休暇を返上してダンジョンに行ったらしい。仕事熱心な人だ。


豪華なディナーに舌鼓を打ちつつ、今日のテストについて議論する。問題用紙は回収されなかったため答え合わせがしやすい。ただ、ジンやリサに問題を見せると彼らでも全く分からない問題が半分くらいあったそうだ。二人曰く、「こんな問題は解き方さえも学園で習った記憶がない。」だそうだ。これは二人の学力が低いのかそれとも本当に問題自体が難しかったのか判断できない。


夕食も食べ終え、一通りテストの解説を終えるころにはもう夜の10時になっていた。リサやジンは夕食後に先に宿に戻っていたため今はアーサーと二人きりだ。


「遅くまで引きとめてしまってごめんな。テストの解説もありがとう。だいぶ理解できたよ。やっぱりリンはすごいな。もしかしたら他の12歳の子たちを差し置いて主席入学もできるんじゃないか?」


冗談半分、本気半分といったようにアーサーが声をかけてくる。


「どうだろ、でもどうせやるならいい成績を出したいからね。それにアーサーも分からないと言いながらも結構解けていたじゃないか。せっかくだしできるだけいいクラスに入れるように頑張ろうよ。」


「そうだな、あと、良かったら明日一緒に学園にいかないか?明日は10時からテストが始まるから8時くらいに行って予習しない?」


アーサーからの提案に断る理由もないので俺はうなずいた。


「分かった。じゃあ明日は7時50分くらいに下のエントランスに待ち合わせにしよう。」


「いいね。じゃあ、改めて今日はありがとな。明日もよろしく。おやすみ。」


「うん、おやすみ」


そういって部屋前でアーサーと別れ、自分の宿に戻った。


そして翌朝、まだ少し眠たそうなアーサーと一緒に学園に行き、今日テストを受ける教室に入った。さすがにまだ誰も来ていないみたいだ。今日受けるテストは3科目。ダンジョン学、職業学、戦術・戦闘学だ。それぞれ2時間ずつのテストがあり、俺がこの1か月で最も勉強に時間を割いた科目でもある。


「なあ、リン。召喚士の主なスキルってなにがあったっけ?」


「確か、無生物召喚(小)、無生物召喚(大)、魔物召喚(小)、魔物召喚(中)、魔物召喚(大)、妖精召喚(1)、妖精召喚(2)、妖精召喚(3)、妖精召喚(4)があったはずだ。その後はほとんど実例がない為検証されていないけど地域によっては天使を召喚士ただの、異世界の人物を召喚しただのという話もあったな。」


(これは結構興味深かったから覚えている。もし本当に異世界の人物を召喚できるというならSevenRのみんなも召喚できるんだろうか。そもそも俺はどうやってこの世界に来たんだろうか。)


「もう、百科事典かよ…。教科書で調べるよりリンに聞いた方が百倍早い件について…。その知識を俺にもわけてくれ~。」


だんだんアーサーの口調が砕けてきた。どうやらこっちが素のようで心を開いてくれているらしい。そんな風にアーサーと勉強をしていると一人二人と子ども達が教室に入ってきてあっという間に試験の時間になった。



1限目:ダンジョン学


1問目、E級ダンジョンで遭遇する魔物を5匹上げよ。またそれらの魔物を倒したときに貰える経験値を100~200のようにそれぞれ答えよ。


2問目、ダンジョンで火属性を持った魔物が出てくるのは何級の何階からか。イレギュラーの場合を除き答えよ。



ダンジョン学についてはジンのパーティーメンバーからよく聞いていた話も大変役立った。これも高得点が期待できるだろう。ダンジョン学の後は1時間の昼食休憩をはさんで職業学が始まった。昼食は今日もアーサーのご飯を一緒に食べさせてもらった。とてもうまかった。



2限目:職業学


第1問、魔法士に多い基本4属性を答えよ。


第2問、騎士と名の付く職業を10個とそれらの職業が一番最初に獲得するスキルとともに答えよ。



(職業学はさすがに難しいな。騎士と名の付く職業って10もあるのか…。うーん。…よし、瑠偉君から聞いたゲームの知識で適当に書いとくか。当たったら儲けもんということで。)


職業学については一番自信がない。他にも予想していなかったような問題ばかりが出たため、半分点がとれていたらいい方だ。ちなみに白紙で出すのは何となく嫌だったため、分からないところはすべて瑠偉くんに教えてもらったゲーム知識で回答した。



3限目:戦術・戦闘学


第1問、あなたの職業とレベル、現在所持しているスキルをすべて書いてください。レベルについては鑑定の儀のときのレベルでかまいません。


(おお、戦術・戦闘学は自分の職業に照らし合わせての回答が必要になるみたいだな。)


第2問、あなたの職業において、ポジションは何だと考えますか。理由と一緒に答えなさい。


(ポジションか、考えたことなかったな。というか、アイドルなんて職業自体この世界で初みたいだしこれはちゃんとした答えはないんじゃないか?だとしたら、整合性がある理由と一緒に書いておけば点数がもらえそうだな。)


俺の現在所持しているスキルはすべて攻撃魔法だし、ユニークスキルはそれらを持続させたり攻撃力をアップさせたりするものだ。本来魔法士は詠唱が必要なため、後衛から攻撃を行うが俺の場合は詠唱は必要ない。それに剣もつかえるためポジション的には前衛アタッカーってところかな。


第3問、あなたは今10匹のゴブリンに囲まれています。後ろには怪我を負った仲間が4人います。魔法士は右腕に切り傷、剣士は左足に矢傷、盾士は意識消失、槍士は腹部から出血しています。あなたはこの場合、どのように戦いますか。


(へえ、場面を想定した問題も出るんだな。結構面白い。俺の場合だったら仲間の周囲を炎壁か氷壁で覆って安全確保した後にさらに適の周りも壁で囲って逃がさないようにしてからユニークスキルを使って倒すかな。剣でたたかってもいいけどその場合1匹ずつになるし1匹でも逃がして仲間を呼ばれたらまずい。だから魔法で一斉に対処した方が確実だ。)


(他の職業だったらどんな戦術になるんだろうか…うーん、あれかな、魔法士が何のスキルを使えるか分からないけどもしヒーラー系のスキルが使えるなら剣士や槍士を治してもらって一緒に戦うか、基本属性の魔法を持っていれば援護で魔法を使ってもらいながら地道に倒すとかかな。まあそれも魔法士の魔力が残っていたらの話だけど…)


その後もいろんな場面を想定した問題が出て考えるのが結構楽しかった。ただ、俺の場合だとスキルがチートっぽくどの場面においても力技でどうにかできてしまうので、それぞれ前衛攻撃系職業の場合、後衛(遠距離)攻撃系職業の場合、防御系職業の場合、回復系職業の場合なども考えて書いてみた。


そして時間一杯使って解答用紙を真っ黒になるくらい埋め尽くしたところでテスト終了のチャイムが鳴った。


「リン、珍しく時間ギリギリだったな。リンでもてこずる問題があるんだな。」


「ああ、自分の職業についての記述だと、俺の場合どうしても力技で解決してしまって面白くないからいろんな職業の場合も想定して書いていたんだ。結構楽しかったよ。」


そんなことを言っているとアーサーから変人を見る目で見られた。


「…うん、もう何も言わないよ。とにかくこれで学力試験は終わりだな。明日からは実技試験だ。明日はスキル攻撃力の測定らしいからまた一緒にいかないか?あと、今日も一緒に夕食食べない?今日のテストもまた答え合わせとかしたいし…」


「いいよ、じゃあ帰ろうか。」


という事で今日もアーサーの宿で夕食をごちそうになった。そのあとまた10時くらいまで2人で答え合わせをしていたのだが、驚いたことに瑠偉くんのゲーム知識で適当に書いた職業学の問題が9割強正解していることが分かった。


(ありがとう、瑠偉くん。俺、初めて瑠偉くんのゲーム知識に感謝したかもしれない。ごめんね、いつも心の中で寝かしてくれなんて思ってて。)


俺が明後日の方向に手を合わせてお辞儀しているとまたアーサーは変な奴を見る目で見てきた。でももう何も言ってこなかった。これはこれでなんか悲しい。


そして俺たちはまた翌日の約束をして別れた。

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