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忌み子という名の能力者  作者: 蔵品大樹
序章 皆を守る為に
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第2話 忌み子の幹部

 タブーチルドレンの幹部の一人、火山灯紅はかつての友人であり『忌み子』の一人、仁科守義の勧誘に失敗し、組織の幹部が集まる部屋にいた。

 「いやぁ、まさか俺が失敗するとは」

 特攻隊長、『炎の忌み子』の火山灯紅。

 「でも灯紅の交渉術が成功したことないでしょ」

 「やめてくれよ」

 火山をからかうのは『忌み子』の紅一点、『水の忌み子』の水船海澄(みずふねみすみ)

 「ケケケ。お前は幹部の中では最下位だからなぁ」

 暴力担当、『岩の忌み子』の黒岩剛磨(くろいわごうま)

 「後でそのフォークの傷は俺が治しとこう」

 回復担当、『草の忌み子』の植草生樹(うえくさせいじゅ)

 「ふっ、俺ならば仁科を秒速で勧誘出来たか殺せたがな」

 スピードスター、『雷の忌み子』の雷光(らいひかる)

 「まぁ、後で俺が仁科に化けて交渉術の練習させればいいんじゃねぇか?」

 百面相、『化の忌み子』のバケル。

 「………」

 寡黙の鋼鉄、『鋼の忌み子』の金岡錬(かねおかれん)

 「もうそろそろボスが来るぞ。私語は慎め」

 百獣の王(ライオン)を超越した男、『獣の忌み子』の獅子堂王次(ししどうおうじ)

 すると、部屋にとある男が入ってきた。

 「皆、いるな」

 「はい!」

 全員が男の質問に答えると、男は一番奥の玉座に座った。

 「さて、今回儂が皆を集めたか分かるな?」

 「はい、去年作られた『T(タブー)C(チルドレン)壊滅軍』の壊滅作戦の為…ですね」

 「あぁ。四年前から儂らは日本の裏社会を潰し続けた」

 「えぇ。北海道の葛西(かさい)組、東北の結城(ゆうき)組、近畿の鎌田奈阪(かまたなさか)会、中部の中西(なかにし)興業、中国四国の福家(ふくいえ)会、九州の溝口(みぞぐち)組、そして関東の武藤(むとう)連合会という主要組織を潰し、現在では小さな組織を壊滅させています」

 「だが、その組織達の残党が今、その『TC壊滅軍』として壊滅を企てているのだ」

 「えぇ。それで俺達がそこを潰すと」

 「そうだ。儂らの最終的な目標は、『差別を無くした、真の平和』だ」

 すると、男が語りだす。

 「確かに、今の世界は平和と言えよう。しかし、差別によって誰かが苦しみを受け、その苦しみが戦争や紛争に転ずる事もある。それは本当に、平和と言えるのか?否、違う。だからこそ、儂らが差別をする者を消すのである。そのためにはまず、腐った裏社会を牛耳り、ゆくゆくは差別を放置している表社会をも乗っ取る。そして、日本を、いや、世界中を、差別の無い平和なものにするのだ!」

 「はい。俺達もかつて、能力が芽生えたからって差別を受けてきたもの達です。貴方の思想にはとても賛成出来ます」

 「あぁ。だから、儂らを妨害する虫けらどもを殺らなければならん!」

 「えぇ。そのために、例の奴らを潰しましょう。ボス」

 ボスである『禁忌なる能力者(タブーアビリティー)』の男は幹部達に命令をくだすのであった。

一部の組織名に『ん?これ暴露屋で見たな』と思った方、記憶力がいいですね

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