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なんて素敵な大統領  作者: ローレン来生
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ある国の大統領はある少女と結ばれました。

今は何時なんだろうか?


薄明かりの部屋の中で、タイマーでついたであろうテレビ中から、どっかのアナウンサーの声が聞こえている。


ベット脇の遮光カーテンがゆっくり揺れている。

その窓からつんとした風も入ってきている。

春はやっぱり気持ちがいい。


狭い部屋に無駄にスペースを取ったダブルベットからゆっくりと体を起こした。

そして、テーブルにある、飲みかけのペットボトルの紅茶をいっきに飲んだ。


そういえば、昨日はたくさん泣いた。


彼氏と別れたのだ。


中2の文化祭の最終日から1年半、その彼とは付き合った。中3の夏からは同じ地元の私立の進学校に通おうと、塾も一緒に通ったりもした。

母親からは、別に今更塾に通わなくても「エリカなら受かるでしょう」と言われたが、彼と一緒に進学するために通った。


結果、彼だけ落ちてしまった。


彼は滑り止めに受けた同じ高校の普通科に、私は特進科にそれぞれ進んだ。


不思議なもので、科が違うと学校では全く会わない。


放課後、彼と私は、真新しい携帯電話でやり取りをし、一緒に初めて下校した。


しかし、本当につまらない言い争いから思わず私から、別れを切り出してしまった。

だいぶ後悔している・・・


付き合う時は、文化祭で参加した、コピーバンドの衣装そのままに、少し震えながら告白して来た彼の姿に、思わずその場でオッケーを出してしまった。

見た目は背も低くて可愛いのに、たまに男っぽい顔を見せるのが好きな彼だったが、もう別れた。最悪だ。


昨日の事を思い出しながら、涙で汚れた顔を洗おうと、洗面台向かっていると、やっとテレビが何を放送してるのかを意識した。


この国の大統領がオナニーをしていたのだ。この国で1番高いタワーのテッペンから。







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