ボソッと小声なのです。
性懲りもなく、ちょっとしたテクを。
「…… 」
どこからか声が聞こえる。とても小さな声が。
「…… 」
また聞こえた。どこだろうと周囲を見回す。
「…… 。……チャック開いてますよ?」
誰だよ? ありがたいけど、そっちを小声で教えて欲しかったよ。
※※※
はい、上記の小話ですが、ちょっと見慣れない部分がありませんか?
※
「…… 」
※
↑こちらの、小さい文字で書かれている言葉です。
知っていても、意識して使うケースは少ないのかもしれませんね。
私も、先日自分の小説で使ったものの、他の方の書く小説で見かけた記憶はありません。
……ああ、念のため。小さい文字を使ったということで、ズボンのチャック開いてるって話ではないですからね?
さて、その小さい文字。どうすればいいのかさっそくやってみましょう。
『ミニマ○!』
『しかしMPが足りなかった!』
……真面目にやります。ごめんなさいね。
|半角縦線、 半角スペース、《二重かっこ、小さくする文字、》二重かっこ閉じ。
これだけです。
文字を消すと、
、 、。
これだとわけ分かりませんね。
じゃ、ちょっと例文でも。
※※※
メールで呼び出された放課後、指定された場所へ遅れて着く。
あらかじめ、日直の用事で遅れると伝えて了承はもらっていたが、指定した時間に遅れるのは気分がよくはないだろう。
「悪い。メールで送っておいたとおり、日直だったんだよ。ほんとすまない」
「あ、ううん、気にしないで。ボクとキミの仲じゃない。遅れるのは聞いてたから大丈夫」
直前まで、不機嫌ですって感じに膨れていた顔も、目が合ったらいつもの明るい顔になったから、助かる。
「ほんと、ごめんな? ……それで、話って?」
「……うん、その……。えっと、その……」
普段の明るい顔が、見る間に曇って……? ……んん? なん、だろう? すこし赤らんだ顔でもじもじと言いにくそうにしているのを見ると、なんというか、その……。
「……あのね、その……。ボク…… 」
普段の元気な姿とはまるで違う様子に、声を失い、少ししてようやく意味を理解して、心臓がうるさいくらい鳴り出した。
……なのに、俺は。
「すまん、なんて? よく聞こえなかった」
普段見ることがない恥ずかしがる様子をもっと見たくて、意地悪してしまうのだった。
「……!! ……あ、あの…… 」
「………… 」
そっぽ向いて、鼻をかく。
気持ちは、伝わらなきゃ意味がないってのに。
分かっていても、恥ずかしさの方が大きかったりするんだな。
※※※
はい、どんな感じでしょう?
即興で仕立ててみましたけど、小さい文字、けっこう使い道は幅広いのではと思うのでした。
ルビの機能と似てる部分があるらしく、漢字含んで10文字ほどしか入力できないようです。
ですが、 。 、 ですから。
また何かあったら更新するかもしれないです。
※この機能は、現在は仕様変更によりただのルビ振りとなっているのです。