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19 アイルサ・ワン・シー。

 19話


 アイルサ・ワン・シー。


 この物語はフィクションです。登場する人物・団体・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません。






  俺も後に続いて中型のトラックの中に入った。


  中に入ると、大人の男2人と女が1人。子供の女の子1人いた。


  俺とケイロン。大人の男1人を除いて、他の人はほぼ同じ格好をしている。


「こんな状況だが初見の方もいるだろう。軽く自己紹介だ。俺は名乗ったから省くとして、こっちの若い男が、レイト・ワン・シー。俺の一族で成人したばかりだ。今回は俺の護衛としてついてきてる。」


  男性の方々は、上着は長袖の布シャツに皮のレザーベスト。

  ズボンは…腰巻?膝より少し高い位置にある。上下左右が対象になった連続模様になっていて綺麗だ。皮のベルト、前方に革製のバッグの様な袋がある。腰には短剣。布袋がある。

  靴下は白色で膝の少し下まであり、上の部分はサッカーの靴下の様に折り曲げられている。靴下の上部、右側に1時と2時方向の間にリボンのような物がある。靴下にはナイフのようなものが入れてある。


  スコットランド民族衣装のキルトと言えば、イメージにぴったりなくらい似ている。


「初めまして。よろしくお願いします。」


  少し緊張しているのか、レイト・ワン・シーの表情が硬い。

  年齢としては15歳をくらいなのだろうか。


  女性の方々は、シンプルな柄のロングワンピースで長袖になっていて袖口が広がっており、飾りがついている。

  肩に足元まである長い布を羽織っており、男の腰巻と同じ様な上下左右が対象になった連続模様になったいる。

  魔女が着ていそうな格好だ。


  スコットランド民族衣装のケルティックドレスに似ている。


「ケイロン!久しぶり!救援に来てくれたのね。ありがとう。助かったわ。」


  我慢できなかったのか、若い女性はケイロンに抱きついた。


「こちらの彼女は、ケイロンも知ってるだろう?リテル・ワン・シーだ。アイルサ・ワン・シーの護衛をしている。リテル少し落ち着け。」


  リテル・ワン・シーは、ベテランなのか、余裕があるからか、表情は柔らかい。

  あぁ、そういう感じ?ラブ的な?ケイロンもそろそろ身を固めないといけないですからね。


「リテル。嬉しいのは分かったから離れてくれ。話が進まない。」


「んふふ。やーだー。」


「はぁ。」


  あー、照れてる。満更でもないんだなー。


  目の色はみんな黒色。髪は、プラチナブロンドかアッシュブロンドで男性はセミロングくらいまであり、ビーサル・ワン・シーは髭を生やしている。レイト・ワン・シーは、髭を生やしていない。リテル・ワン・シーはロングヘアだ。


  ただ、子供の女の子だけ髪の色が違っていた。オヤジと同じ黒色の髪をロングヘアまで伸ばしている。凛とした顔立ちはどこか母様を思わせる。


  大和撫子って言葉が似合う女の子だ。絶対に大人になったら美人になる子だよ。

  ちょっとテンションが上がった俺とは反対に、冷めきった、どうでも良さそうな目で女の子は遠くを見ていた。


「さて、俺の娘でアイルサ・ワン・シーだ。アイルサ。挨拶をしておくれ。」


「初めまして。アイルサ・ワン・シーと申します。この度は救援ありがとうございました。少しでも遅ければ被害が出ていたでしょう。感謝を。」


  そう言って頭を下げたのであった。


  どうやら噂のアイルサ・ワン・シーはこの子らしい。


  俺は生前の記憶があるからだが、俺と同い年で挨拶の言葉がすぐ出てくるのが凄い。1番お偉方ぽい対応をしてるのって実はこの子なんじゃないだろうか?


  もう1人の男性。これはどこかで見たことがある。


  男なのに黒髪のポニーテールで無精髭。目の色は赤色で、肌の色は、肌色より若干白め。

  貴族の格好をした男だ。かなり危険な現状なのに片手にはワインを持って飲んでお気楽そうだ。


「彼は、商人でゼネラル・マーネジャだ。今回の準備でだいぶ助かった。」


「ご紹介いただきました。ゼネラル・マーネジャです。私もワンダー領に商談があったのでご一緒に動向を願ったのです。ワンダー領、ガネービス様とも何度か商談させていただいたことがあります。ケイロン様とも直接の面識はないですが商談させてもらってます。よしなにお付き合いくださいませ。」


  うーん。思い出せない。何だろうこの違和感。


「ケイロン・キロンだ。ワンダー領のガネービス・ワンダー様の部下をしている。偵察も兼ねて俺1人で来ましたが、先に来て正解でした。後続の部隊も時間を置いてきます。もう少し辛抱してください。」


「こちらは、ガネービス・ワンダー様の息子のシーリィタ・ワンダー様。アイルサ・ワン・シー様も大人ばかりでは疲れるでしょうから話し相手としてお連れしました。シーリィタ様。ご挨拶を。」


  ケイロンが俺に目配せしてくる。うまく合わせろ的な感じでた。


  おい!そんな話は聞いてないぞ?さては、アイルサに合わせるのが目的だったな?


  俺はケイロンを睨んでから大人の対応で応じた。あとで話をしような。ケイロン。


「ガネービス・ワンダーの次男。シーリィタ・ワンダーです。ケイロンには師として部術を学んでおります。今回はアイルサ・ワン・シー様のお相手を勤めさせてもらいます。短い間ですがよろしくお願いします。」


  俺はアイルサ・ワン・シーにニッコリと笑い頭を下げた。


「シーリィタ・ワンダー様。私も大人ばかりで少し緊張していました。少し話し相手になってくれると助かります。道中よろしくお願いしますね。」


  アイルサ・ワン・シーもニッコリと笑い返してくれたのだが、なんだか機械的な感じだ。あまりその笑顔は好きではない。本来の可愛さの半減じゃないか?それは。なんだかちょっとムカッとする。


  彼女がこうなっている理由はちょっと前の家族での会話でなんとなくわかる。一族から冷たい反応をされていれば、彼女の態度がこうなるのも分かる。

  表立って出てないだけ立派なのだ。まだ、5歳位なのだ。本来なら駄々をこねているところだ。

  本来なら俺が関わってどうこうなる訳でもなく、関わる理由もない。だが、目の前の子の態度は我慢ならなかった。完全に余計なお世話である。

  でも、生前の俺と同じように温かさを知らない、寂しそうで諦めきってる感じにもどかしさを感じた。


  なんとかしてやりたいと思った。


  これが、俺とアイサル・ワン・シーの初めての出会いである。


もしよろしければ、感想、ブックマークなどよろしくお願いします。


メインヒロイン予定の子がやって出てくる。

服装とかは似ているです。調べて本場はすごいと思いました。

色々ツッコミどころ満載ですが暖かく見てもらえれば幸いです。

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