常夜灯
掲載日:2011/08/13
帳の降り立つ産砂に
燈りつづける彼者は
悠遠たる
幽遠たる
彼方から訪るる者に
煌々たる
皓々たる
燭にて、
この地の在るを示すだろう
やがて東の山の端が
金色の通を顕すまで
甲夜を過ぎれば、
街はざわめき
乙夜を過ぎれば、
ヒトは減る
丙夜を過ぎれば、
異形の時間で
丁夜を過ぎれば、
静まり返る
踊れる影が遊び歩く
境内を眺めつつ
途切れることなく
燈らせ続けつ
音の生まれを聴きながら
東雲の空を仰ぐのだろう
去り行く帳を見送って
ほうと息をつくのだろう
そして
過ごせし彼者は、
静かに眠りにつくのだろう




