とある少女のホワイトデー!
作者の気まぐれによりできてしまった作品です、かなり適当になってしまったかもしれませんがご容赦ください。
途中視点が第三者に移動します、客観的な感じにしたかったための措置なのでご理解の程よろしくお願いします。
感想、意見などお待ちしています!!
「春、は――――る!!!ちょっと起きて!!」
「ヤダ、まだ食べたりないぃ……」
バサッとしがみついていた掛け布団を引っぺがされて、しぶしぶ起き上がる。
「もぉ、お母さんひどいよぉ」
いきなりの暴挙に抗議してみたものの、聞いちゃいない。
「あのねぇ、さっき日野君から電話があったんだよ、それでね、」
思わずどきりとしてしまった、まさかその名前が出てくるとは。
同時にぼんやりしていた頭がすぅっと冷えて一気に覚醒した。
(まさか、ね?)
「あんた、バレンタインデーに渡したのかい?」
誰に、と、何を、というのは暗黙の了解だろう。
全くどうしてこんな時ばかり予感が当たってしまうのか。
「……なんで?」
確かに渡しはした、とはいっても放置してきたって感じだったはずだ!
名前だって書かなかった、だってばれたら気まずいもの!
「いや、日野君のお母さんの話では日野君が、この文字はあんたのじゃないかって思ったらしいよ?」
ぅおい!割り出しちゃったのかよ!人間離れしちゃってんじゃん!
確かにメッセージは入れた、だって日野家は兄弟が多いんだもの、誰にだか分かんなくなるじゃないか!
「それでね、お返しはあげた方がいいんでしょうかって」
あたしのものっていうのは決定なんだ………?
「とりあえずなんて返事するんだい?母ちゃんが返事しとこうか?」
「いい、しばらく考える………」
とはいったものの。
(あぁぁぁぁぁぁぁぁ、何でばれたんだよッ)
立ってみたり、座ってみたり、頭を抱えたり、うろうろと落ち着きなく動き回ってみるが、
当然いい考えは出てこなかった。
(お返しはほしい、だって一応日野君がくれるんだし、だけどそう言ったらあたしからのだって肯定することになるじゃんあぁぁぁぁぁ!!!!だったらしら切る方がいいのかな、でもきっとばれてるしッうあぁああぁん!!!!)
という支離滅裂な心の葛藤は置いときまして、しばらくお待ちください。
ぴっ、ぴっ、ぴっ、ぴっ、ぴっ、ぴっ、ぴっ、ぴっ、ぴっ、ぴっ、ぴっ、ぴっ、ちーーん。
考えに考えて知恵熱が出て冷えピタをはってもうまい口上は思いつくことが出来なかった。
(あぁ、もう夕日が赤々と燃えているのね、なんてきれいなのかしら!)
という現実逃避に陥っても何も出ませんでした。
(もう、明日に持ち越しちゃおうかなぁ)
考えるの飽きちゃったし、とあっさり問題を丸投げしようとしたその時でした!!
ピるるるるる♪ピるるるるる♪
電話は鳴ります、あふれんばかりの殺気を一身にうけても!!!
全身の勇気と根気をかき集め、少女は電話をとりました。
日野なんですが、という思った通りの言葉が聞こえ、やっとの思いで少女は口を開きました。
「――――――――っ」
少女の答えやいかに!!?
この後の展開は読者の皆様の想像にお任せします。
いかかでしたでしょうか?