第5章:『合同庁舎』での二次面接の日(1)
・・・1992年12月上旬。
よく晴れた日だった。
冬とは思えないくらいの、「ぽかぽか陽気」。
いま、ぼくがいるのは・・・
JR宇都宮駅西口から、西に数キロ離れたところに位置する、
栃木県宇都宮市桜5丁目1の、いかめしい造りの昭和建築の建物・・・
『宇都宮地方合同庁舎』である。
入ってすぐに、
軍服姿の、
『なんとか幕僚長』って感じの、
建物に負けないくらい「いかめしい印象」の中年男が、玄関ロビーに設置してある、「来客用ソファ」に、
エラそうにふんぞり返って、
この庁舎の職員らしき、
スーツ姿の若い女性と、こんな感じで話しているのを目にした。
「・・・我輩はですな、XXであるからして、職務上、▲▲を由々(ゆゆ)しき実態であると思うところなのである。そこでだな、貴方のお考えは、いかなるものか、お聞かせ願えればと・・・」
「はぁ、わたくしは素人なものですから・・・なんともはや・・・申し訳ございません・・・。」
「察するところ、貴方の立場では・・・」
「ですから・・・」
(なんなんだ、こいつらの会話わ??)
(いったい何様だ、この「軍人もどき」はよ??)
(この場合、女性職員が謝る必要性があるのかねぇ・・・ここに至るまでの文脈や会話の流れは、皆目わからねぇ・・・いや、知ったことじゃねえけどよ。)
(・・・ったく。こちとらぁ、これからバリバリの二次面接なんだぜ。それなのに、こんなん聞かされたら、ますます、妙に緊張しちまうべってよ。クソつまんねー『おやじギャグ』でもいいからさぁ、なにかおもろいひとことでも放って、緊張ほぐして、わらかしてくれたらどうなんだい。)
(ちったぁ、学生の俺に気ぃ遣えっつーのよ。)




