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後発品

作者: 秋暁秋季

注意事項1

起承転結はありません。

短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。


上手い回答が出来ない人間なので、感想欄閉じてます。

これは読者様の問題ではなく、私の問題。


詳しく知りたい方は代表作の『作品と作者の注意点』に書いてあります。


注意事項2

持ってる人は持ってる人の、持たざる人は持たざる人の悩みが、きっとあると思うんですよ。

誰が何と言おうと、後発品は先発品を超える物だ。後から出てきた癖に、先の物を越えられないというのは、進化の停滞を意味する。

だからこそ、自分より弟や妹が優れているのはこの世の理であり、当然の摂理である。

だからこそ嫉妬をしては行けない。ただ静かに退かなくては。


兄さんは、私の事をよく褒める。あらゆる業務を共にして、あらゆる現場に赴いて、相手に対して伝える事は何時も決まっていた。

「大丈夫。この子は私よりも優秀ですよ。何も心配要りません」

何時も笑顔だった。本当に信頼している者の笑顔だった。けれども私はそれがどうしようも無い負担であり、プレッシャーだった。

――あの優秀なお兄さんの妹なんでしょう?

――あのお兄さんが誇りにしているんでしょう?

――じゃあとても素晴らしい人なのね。

皆が皆、私に期待を掛けた。失敗さえ許されない世界はとても息苦しくて、期待に応える為に消費し続けた私の精神は何時しかボロボロなっていた。

ある時、その期待に耐えられず、一人で部屋に籠っていると、兄さんがひょっこり顔を出した。

「どうして泣いているの?」

何時もの優しい声だった。人に対して私を誇る声だった。でも今しかないと思った。

「兄さん、私にもう期待を掛けるのはやめて。人に誇るのは辞めて」

「何故? 自分より優れたものを誇るのは当然だろう?」

「その期待が嫌なんだってば!!」

何時も、何時も何時も何時も何時も何時も、期待を掛ける側はかけられる側の事は何も考えず、ただ希望を向ける。それに応えようと、失敗しないように必死に取り繕っているのも知らないで、ただ能天気に重たい物を載せてくる。

「兄さんには分からない。貴方みたいな優秀な人の元に生まれた人間の気持ちなんて。その優秀な人から誇りにされる負担なんて。期待されて当然で、失敗しない事が当たり前で。兄さんには分からない!!」

気が付いたらヒステリック叫んでいた。

「出てって……これ以上、私を惨めにさせないで……」


私の妹は、私の背後にピッタリと寄り添って、何処へ行くにも着いてきた。遊びもそう、任務もそう。よく手を繋いで何処へでも出掛けた。

けれどもある時、親から指名されたある任務に、妹だけを同行を許された。その意味は分かっていた。自分が彼女よりも劣っていたから。彼女の方が優秀だったから。

効率が良いものが選ばれるのは酷く真っ当で、当たり前なことだと認識していた。だから……私は何も言わなかった。

「君には分からないよ。後から出てきた者に容易く抜かされる気持ちなんて。妹が兄より優秀だという劣等感なんて」

どうして分からないかな……。自分が欲しくて仕方ない物を相手は持っていて。それを要らないと言われた気持ちが。

プロットタイプと同じ感じ。

数多の試作品(先発品)の物の上に立つ。

という意味では似通ってます。


そして個人的には諭羅とキリの対比の話。

期待を込められて頑張ろうとするキリと、期待に潰されてダメになったこの子の話。


よく持つ者の苦労、持たざる者の苦労ってあるじゃないですか。


私はどっちかと言えば、持たざる者の立場で生きて来たので、持たざる者のお兄さんに感情移入してしまうんですが。

なんで自分が欲しいもの全部持ってる癖に、それを『要らない』って言っちゃうかなって。

理不尽に怒っちゃうなって。


それに加えて、兄妹という間柄で後発の子が優れてしまうとやっぱり、先に生まれた者としての苦悩がありそう。

スポーツの世界では割と当たり前だと思います。

活躍してる人、大抵末っ子というのは、よく聞く話。


でも持ってる人は持ってる人で、それなりに苦労も多そうだなって。私には分かりませんが。


いやほんとさぁ!!

何でも持って癖に何もしないで、やる気なさそーに生きてる人見ると、努力の出来ない天才見てると、『それ私に頂戴よ!!』と憤慨しそうになります。

『必死に生きてる人間見て、高みから嘲笑ってんの?』って。

だからきっとラノベが苦手。

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