やり直し要求されました
「装備になれない小物は邪魔になるので、一緒に行くのは禁止です。空気を読む事も必要ですからね」
『なっ!! ここは俺様も一緒であるできだろ』
モモは私について来ようとしたヒートの頭を鷲掴みにして、距離を取る。回復したばかりなのに、すぐに魔力が飛び出そう……というのは置いといて、セシル達みたいにヒートがパートナーが装備になってるわけじゃないから、私だけが能力アップされないんだった!!
「分かってると思うが、先程の二人同様、殺意……圧を与える。心構えはしているな」
「分かってます!!」
「よし!! 掛かって来るがいい」
……ムサシ先生との組手開始……してるよね?
セシルもそうだし、マクスに至っては腰が砕ける程の圧をムサシ先生は向けてたはず……
なのに、全然動けるんだけど!! ムサシ先生は二人同様と言ってたし……仕事場のパートさんや上司の圧力の方が上だった!? どれだけ私の事を嫌ってたのよ。
『茜!! メシアやモモの圧力の方が凄いはずだぞ。その体は嫌な圧には慣れてるはずだ』
ヒートはモモに捕まりながらも、私に向けて叫んでくれたけど、そういう事!?
メシア様と対峙するだけで、圧は掛かってたんだ。モモに関しては……分からないでもない。ぬいぐるみのヒートに対してのアレが、何度も向けられた事があるのなら……
「ていっ!!」
私は模擬槍でムサシ先生に向けて、奇をてらす、正面から普通の突きを打ってみる。
「うおっ!!」
その突きをムサシ先生は木刀でかち上げ、その威力に私は模擬槍から手を離してしまった。直接受けたわけじゃないのに、手がビリビリするから。
「痛たたた……もしかして、武器を弾かれたから、これで終わりですか?」
武器を弾かれたけど、動けただけマクス達よりまし? 今ので手が痺れるぐらいだから、防御側だと嫌な予感しかしないんだけど……
「いや……もう一度始めからしよう。武器を弾く程の強さで打つつもりはなかったからな。初回であの圧に何も感じない奴はいなかったからな。更にいえば、攻撃に対する気も感じ取れなかった」
ムサシ先生が再戦要求!? しかも、これは褒められてる? 攻撃は何も考えず、なんとなく突いただけだから。
「流石ヒート様です!! 次は攻撃を当てましょう」
モモが褒め言葉を投げてきたけど、本音を言えば、周回するんだから、ここは拒否したい気持ち。
「次は受け流すから安心しなさい。ヒート=ラインバルトの実力をちゃんと測ろう」
ムサシ先生も構え始めるし、やるしかない。手の痺れも回復の速さで治ってきてるし。
「……分かりました」
ムサシ先生からの圧はさっきと変わらない……いや……むしろ、無くなったのかも。それが逆に怖いというか……静かな目でこっちの動きを把握してる感じが……
「行きます!!」
薙刀部で教わったのではなく、ムサシ先生に教わった槍の基礎を組み合わせての攻撃で挑んでみた結果……




