表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
72/85

神と女神と③

~異世界メジューワ、リデニア国都市コハキ北街~


「っにするんだ・・・ん?」

ミノアとアンプレスはコハキの北街まで瞬間移動していた。

「ちょっと待て!何だここは!!」

「ここはコハキの北街にある世界冒険者協会の建物、屋根の上だよ、そんな事よりそのお店は何処にあるの?」

アンプレスは茫然としながらも

ミノアの問いに答える。

「え・・・あぁ、食事処“重々”は“オーバー・ザ・リミット”と言うギルドの隣にある・・・北街の端だ、外の街道から入ってすぐだが・・・」


~異世界メジューワ、リデニア国、零一遺跡~


「まぁこの際パスタじゃなくても良いのです!肉を食らうのです!」

「・・お肉、食べたい・・・」

ミュウとピューネがそんな話をしていると、

ミノア達が戻って来た。

「OK!すぐ飛べるよ♪」

「・・・」

一連の出来事が理解できないアンプレスが

放心状態の中、ソロルが言う。

「わかった、すぐに終わるから女神ヘンアに一言だけ挨拶させて」

ソロルはそう言うと女神の像に近付き

足先から頭天辺まで見回した。

「(自分自身をかたどったねぇ・・・)」

明らかにスタイルの良い大人の女性に見える

女神の像に手をのばし肩をポンポンと叩いた。

「・・誇張が過ぎるわよ、女神様・・・」

ピシ!!

女神の像の額に、

怒りの青筋が走ったが、

ソロルは気付かなかったようだ。


~神界“ナーオス”~


「・・・んっとにもぉ・・・」

女神ヘンアが苛々とぼやきながら

廊下を歩いている。

「・・ソロルも・・・・失礼なのよ、もう・・・」

ヘンアはある部屋の前で歩みを止めると、

落ち着かせるように深呼吸し

扉の隙間から中を覗いた。

中には大きなクリスタルが二つ並んでおり、

その中にはそれぞれ女性が眠っていた。

「(・・・トゥルチア様・・アルモニア様・・・)」

するとベランダの方から一人の女神が入って来た。

手に黒く染まった種の様な塊を持っている

その女神は苛ついた口調で言う。

「あークソ・・・やっぱり駄目だ・・・あの水じゃなきゃ成功しない・・・」

その女神を見て

ヘンアは思う。

「(ゼイア・・また種を作ろと!?・・・でも・・アルモニア様、私はこれ以上介入できません・・それが掟・・・お二人を解放する事も女神にはできません・・・かといって神はこの件に介入してくれないでしょう・・・それもまた掟・・・)」

ヘンアはその場を後にした。

ガチャン!

苛々がMAXの女神ゼイアは手近な物を

クリスタルへ向けて投げつけていた。

「トゥルチア!・・・お前がアタイの苦労を台無しにしたんだ!」

ゼイアはそう叫ぶと、

黒く染まったなりそこないの種を見つめる。

「“あの方”に顔向けできない・・・」

怒りが収まらないゼイアはクリスタルへ向けて

それを投げつける。

「“神域の種”は110個も出来てたんだ!人選ミスって二つは無駄にしたけど、108の世界108人に植え付けるまで成功してたんだ!・・・アタイは神に・・・」

ゼイアは力なくへたり込むと、

呟くように言う。

「・・気が付けば107番目の種だけ・・・新たに作れないならそれを・・・でも口実が必要・・・どうにかしないと・・・」


~鏡玉の封印世界~


「よしよし、予定と違うけど想定内、OKOK」

頭ほどの大きさの水晶を覗き込み

アルモニアが嬉しそうに言うと、

後ろから声をかけられる。

「勝手に私の作った水晶を使わないでくれますか、アルモニアさん」

そう言うとトゥルチアは水晶を

アルモニアの目の前から取り上げた。

「あー、良いじゃん少しぐらい・・・ケチ!」

トゥルチアはムッとしつつ答える。

「ここはもともと何もない空間だったんです、約半年かけて少しづつ私が作ったもの・・・その椅子も!この机も!この水晶もそうです!ケチとかありません!」

「しょうがないじゃん!私は来たばっかなんだから!トゥルチがいない間ぐらいいいじゃん!」

トゥルチアはそれを聞き

更にムッとしつつ捲くし立てた。

「いいですか!あなたまでもがここへ来てしまったから自分で出るための方法を探りに行っていたのです!・・そもそもです、あなたがサッサと終わらせていれば、わたしもこんな所に居ないのですよ!一年以上も!わたしが一人でどんなに寂しかったか・・・」

トゥルチアは手に持つ水晶に

ミノアを映し出し続ける。

「あぁミノア・・・あなたを見つめるこの時間だけがわたしの心の支え・・・」

その水晶に一瞬ナトスが映り、

それを見たアルモニアが立ち上がり詰め寄る。

「あっ!ナトス!・・・ちょっと!ミノアばっかりズルいよ!」

「何を言っているのです、先ほども言ったようにこれは私の水晶、ミノアしか映りません!」

アルモニアは水晶ごと背を向けてしまった

トゥルチアを怒ったように見つめ言い放った。

「いいもん!自分で作るし!それの10倍ぐらいのやつを!」

するとトゥルチアは鼻で笑い言った。

「ふん、何年かかる事やら・・・精々頑張りなさいね」

「むぅぅぅ・・・フン!」

アルモニアは立ち去って行った。


~異世界メジューワ、リデニア国都市コハキ北街~

~民間B型ギルド「オーバー・ザ・リミット」


男A「いやーすごかったあいつら」

男B「あぁまったくだ、店のマスターが天手古舞なはずだぜ」

ギルド内のカウンターで

二人組の冒険者が話をしている。

男A「あの冒険者、只者じゃないよな」

「(只者じゃない?冒険者?)」

近くに居たユートの耳にその声が聞こえて来た。

するとユートは男たちに近付き聞いた。

「面白そうだな、何の話だ?」

突然のユートの質問だったが

男達は気さくに答える。

男B「ん?おぉユートさん、いや隣で飯を食ってたんだがよ、見ねえ顔の冒険者組が居てよ、そいつらがまぁ凄いのなんのって」

男A「その冒険者組の内たった二人で20人前以上の料理を食べてたらしく、まだまだ食う勢いが収まらねぇって“重々”のマスターが大慌てだったんだ」

「(ん~・・確かに只者ではないかもしれんが・・・なんだ?気になる・・・昼は、まだとっていなかったか・・・)そうか、面白い話をありがとう、シェイラ!」

ユートは男達に礼を言うと、

奥に居るシェイラに声をかけた。

「んー?何?」

奥から顔だけをのぞかせて

シェイラが返事をすると、

ユートは伝えた。

「隣に昼飯に出てくると、マスターに伝えといてくれ」

「はーい」

ユートはギルドから出て行った。


〇ナーオス

神々の住む神殿。10名の女神と7名の神が住む。


〇女神

神より下位の存在。

彼女たちは、世界・国・時代が全く違うような、

多種多様な文化・職業を思わせるほど違った風貌を

しているが、美人と言う共通点がある。

10名居る女神はそれぞれの価値観と近い神に

忠義を持つ傾向がある。


〇神

女神の上位神。

その中でも特に力の強い二名の神が居り、

“革新派”と呼ばれるトゥルチア・セオスと

“保守派”と呼ばれるアルモニア・セオスの

二大派閥に分かれている。


〇トゥルチア・セオス

ナトスとミノアに最初に関わった神。

言わばミノア達にその運命を課した張本人で、

32回目の召喚後ゼイア・セアーの手により

“神の鏡玉”で何もない世界へ封印されている。

封印期間が長引いている為、何もない世界に

色んなものを創成している。


〇アルモニア・セオス

ナトスとミノアに関わって居る神。

トゥルチアの後を引き継ぎ、

33回目以降の召喚を行っていたが、

107回目にあたる最後の地への

召喚直前にゼイア・セアーの手により

封印されてしまった。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ