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遺跡①

本編再開します。

今後は補足が必要だと感じた場合後書きに記載します。

~異世界メジューワ、リデニア国タービの遺跡~


ここは“クヨウト”の西側にある町“タービ”のさらに西に位置する遺跡ダンジョン

“タービの遺跡”と言われているが、町からは200kmほど離れている。

その入り口付近に、いつもの青いギルドマスターローブを脱いで

動きやすい格好をしたベネーの姿があった。

彼女は今、目の前で起きた事に理解が及ばず困惑していた。

「(な、何なのこの二人は・・・)」

ベネーの目の前には、イカ焼きを大量に持ちモグモグしているナトスと、

同じようにイカ焼きをモグモグさせているミノアが立っていた。

“瞬間移動”でミノアがナトスを連れてベネーのもとに戻ってきたところだった。

「んーさんうれていましあ」

「なおすあ」

一瞬放心状態だったベネーは聞き取れず慌てて聞き返した。

「い、いま何かおっしゃられました?ご、ごめんなさい、もう一度お願いします・・・」

ミノアは口の中の物を飲み込み言い直した。

「兄さん連れてきました」

ナトスは付け加えつつ言い直す。

「ナトスだ、遺跡に潜るそうだが、同行してもいいですか?」

ベネーは気を取り直し笑顔で答える。

「(今の移動手段は何?転移技能ではない・・・ここで二人の強さを見極める・・・)そうですよ、では三人で向かいましょう」

ベネーは自分からの質問“どれぐらい強いのか?”に

ミノアが本気で答えに困っていたのを感じ取り、直接見せてもらう事を提案していた。

その為、未だ制覇されていない“タービの遺跡”へ潜り、

高レベルの魔獣と戦おうとしている。

「ここってどれぐらい深いんですか?」

ベネーが率先して入口に入ろうとした時ミノアが訪ねた。

「私は14階層までしか確認しておりませんが、おそらくそこが最下層でしょう」

「この手の遺跡は世界中にあるのでしょうか?」

ナトスもベネーに尋ねる。

「ありますよ、古い遺跡が各国に一つ計6か所、そして20年前に世界中で17か所発見され、そのうち2か所が消滅しました」

「(ん?・・・)」

ナトスが一瞬違和感を覚えていると、

ミノアが話し出す。

「消滅とかもあるんですね」

「核を持つ魔獣を倒す事で遺跡はその機能を消失します、アモリア国とコパローナ国でそれぞれ一か所ずつ遺跡の踏破、消滅が確認されています」

ベネーの説明が続く中、ナトスが疑問を投げかける。

シュ!!

「聞きたい事があるのですが、古い遺跡とはどれぐらい古いのでしょうか?」

「(え?)」

ベネーはナトスが発言する直前に空を裂くような音を聞いたが、

そのままナトスの疑問に答える。

「・・・330年以上昔からある事は解っていますよ」

ナトスはその答えを聞いたのち袋からイカ焼きを出しながらさらに疑問を投げかけた。

「貴女の説明だと20年前、ほぼ同時かそれに近しい期間で17か所もの遺跡を発見したことになる、300年以上は発見されていなかったにもかかわらずだ・・・何か理由が?」

ベネー自身も明確な回答を持っていなかった。

「・・・流石ですねナトスさん、あなたと初めて話した時にかなり切れる方だとは思っていましたが、ここまでとは・・・」

一呼吸おいてベネーは続ける。

「・・・正直に申し上げます、その答えは誰も知りません・・・ただ、私の主観になりますが、この遺跡も含めあの時発見された遺跡は“突如現れた”・・・と思っています」

モグモグしながらこの話を聞いていたナトスの思考は深まってく。

「(・・・可能性は・・・いや、だとしたら昔すぎる・・・)」

シュ!!

「(え!?また?)」

ベネーは、また空を裂くような音を聞いた。

流石に気のせいではないとキョロキョロしていると、考え込むナトスの袋から、

イカ焼きを取り出しながらミノアが言った。

「下に降りる階段とかどこにあるんだろう」

ベネーは腑に落ちない表情をしつつその疑問に答える。

「え、あぁもうすぐ階段が見えますよ、14階層までは全て記憶していま・・!?」

その瞬間ベネーは違和感に気付く。

「(おかしい・・・もうすぐ下へ続く階段がある・・・だけど、一度も魔獣に遭遇していない)」

最短距離を無駄なく歩いてきたとは言え、魔獣の気配すらしないのだ。

そしてそれは14階層まで続く。


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