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貧乏性の公爵令嬢  作者: あまみや瑛理
転生なんてきいてないです!
4/121

3 ゲームのアリコス


さて、緊急事態を知ってしまったところで、例のゲームの攻略版を現在に合わせて、割と詳細に思い出してみよう。

攻略キャラは全部で五人。よく覚えていないけど、内三人が私と縁戚関係…だった気がする。

まあ最重要のイネック王子は、親同士の口約束からはじまるはずだけど。



名前

アリコス・カルレシア

[イネック王子、バロヘ公爵、ルードリック公爵の攻略にのみ登場。

イネック王子攻略にのみライバルキャラ。

詳細事項4番より]


公爵令嬢



国籍

ルィフラスティラエル王国(通称:ルィフラエル国)



家族構成

父・セレルド

カルレシア公爵、カルレシア錬金術研究所所長

母・フィオラ

カルレシア公爵夫人、ガーガリア公爵令嬢

長男・ルードリック

カルレシア公爵子息

長女・レイシア

カルレシア公爵令嬢

次男・リドレイ

カルレシア公爵子息


親戚構成

叔父・アンドリュー

ルィフラエル国立調合魔法研究所所長

叔父・バロへ

ガーガリア公爵

祖父・ジョンド

ルィフラエル国錬金術協会会長、カルレシア元公爵

祖母・マリー

カルレシア元公爵夫人

祖父・ゴイル

ルィフラエル国魔術学研究会会長、ガーガリア元公爵

祖母・ディアー

貴族夫人会代表、ガーガリア元公爵夫人


詳細

・カルレシア公爵家とガーガリア公爵家は永らく敵対していたが、王家世継ぎ交代の事件の盟友関係と、フィオラの嫁入りにより、ガーガリア公爵家と友好関係にある。

・イネック王子は17歳の時の誕生パーティーにて、婚約を申し込み、王家の政略結婚で、アリコスの婚約者となる。

・アリコスは16歳の時、トップスリー(その代の顔、爵位、能力における優秀者)のメンバーとして入学する。学部は魔法学部。魔法量はAクラス(上級クラス)。魔法学部では終始主席。

・イネック王子と〈ヒロイン〉スティラのコースで、アリコスは同じマリヌス学園のクラスメイトであり、ライバルキャラ。アリコスは、スティラがステージ8の卒業式と、ステージ9の結婚式に選ぶ選択肢で、所業が変化し、刑罰も変化する。



刑罰の条件

(注意!()内の内容を全て満たしていた場合)


1、ステージ8における選択肢

・婚約破棄。ならびに爵位降格[教師]

(スティラとイネック王子との友好度が低い場合)

(スティラとアリコスの友好度が《友人》の場合)

・大学への進学不可。ならびに爵位降格[伯爵夫人]

(スティラがイネック王子を選ばなかった場合)又は

(スティラとアリコスとの友好度が《親友》の場合)

・追放

(スティラとアリコスとの友好度が《絶望》の場合)


2、 ステージ9における選択肢

・爵位剥奪[平民]

(スティラとアリコスとの友好度が低い場合)

・死刑

(ステージ9のミッションが《大成功》だった場合)

・投獄

(スティラがアリコスに《決闘》を申し込んだ場合)

・爵位降格[女官]

(スティラのレベルがアリコスに劣っていた場合)




刑罰の条件を見ておわかりの通りだ。

スティラ自身の選択があっても、たとえスティラと親友であっても、カルレシア家への風当たりまで回避できないとわかった。おかげで自分の自由を守るためには、卒業式までにスティラとお近づきになった上で、イネック王子と婚約しない以外に道はない。と目処がついた。

ところで教師や、平民なら、爵位降格でいいのではないかと、思っているかもしれない。だがそれはとんでもない事だから、念のため説明しておこう。


[教師]…財産は没収。その上、マリヌス学園に一生を縛り付けられて、当然結婚、貯金さえも不可能。

[伯爵夫人]…ひと回りもふた回りも年の違う伯爵へ嫁ぐ。身を守る財産も没収だから、やはりいろんな人にいびられるだろうし、伯爵も性格が悪いと評判だ。

[平民]…財産は他と同様に没収だ。それをなりたての平民になんて、のたれ死ねと言うのと同じだ。

[女官]…財産は没収。ルィフラエル国が無賃金で、有能な人材を雇おうというのだ。私より現金だ。


おわかりいただけただろうか。

特に一番いい選択肢については特に、鬼畜だ、と思う。

加えてヒロインの大成功が最悪の展開とか、理不尽過ぎ。

それにプラスして、サブキャラでも、もしかすると他の対象キャラの二人のステージのモブキャラ生活においても、似たような事があり得る。

つまりヒロインの選択肢によっては、他のライバルキャラ達も同じように、上記と同じような運命をいくつか背負っていたりするという事だ。

運営側としては面白半分かもしれないが、当のライバルキャラなった方としてはとんだ迷惑だ。

最も運営側も、まさか実在するなんて、と面食らうだろうが。


「…はぁ…」


浅い眠りについた隣のメイドも気にせず、溜息をつく。今はそんな状況だと、心から思う。

だって、


決意表明!終わりの見える人生は楽しまなきゃ。

でも自由がないと、せっかくの人生も楽しめない。

そのためには、自力でなんとかするしかない。

願望に過ぎないが、全フラグ回収もできるかもしれない。

他の事はあとで時期に思い出せるだろう、とそっちのけにしておいて。

つまりは、そういう事だ。



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