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10 後悔



「おれたち以外にも生き残りがいてよかったよ」


どうも魔王です。


町が崩壊しながらもたくさんの生き残りプレイヤー達がいてとりあえず不安な気持ちが少し和らいだけど


「みなさんは体調?とかは大丈夫なんですか?」


「ん?あー…あんたのお連れさんのことか?」


私が頷くと、人が集まってる方を指差して見てみなと言う、見てみるとちらほら眠っている姿を見かける


多分…死んでないと思うけど、ぱっと見は死体にしか見えない…


「なんていうのかな…おれらもそんな詳しくはないから断定して言えないけど、ゲームの仕様が変わってプレイヤーが寝るようになったんだと思う」


「寝るように…?寝ているだけなんですか?」


彼は頷いたけど、なんで倒れない人もいるんだろう?私が寝ないのはわかるけど


聞いてみると、大体の予想でしかないけどと前置きされて


「おれたちは一応疲れたら休むようにしてたんだよ、肉体的にじゃなくて精神的にな…だから大丈夫だったと思うけど、町の中に引きこもってた連中もここには少なからずいるんだがそいつらは全員普通にしてたよ」


アインさんも本来は疲れていたのにゲーム内で普通ならできないほどの無理をしたから仕様変更?と共に眠ってしまったとのこと…


それを聞けてとても安心した…


というか眠いなら眠いと先に言ってくれればいいのに


私も!とか便乗してしまった手前、今更文句も言えないのだけど



とりあえず休みな、と彼…ラマーさんというらしいけど、ラマーさんが適当に空いてるところで休んできたと言うので重い荷物を下ろして座ることにした。



ここにいるほとんどの人が暗い表情で、ラマーさんも極力みんなに話しかけて明るく振舞ってるけど疲労してそうなのは分かる。





他の人に見えないし、ステータスを確認してみるとレベルは24に上がっていた。


レベルが上がったことによってこの仕様が変更したということはまた上がれば変更するかもしれない…


それにレベルの上がったタイミング…恐らくプレイヤーが死んで私に経験値が入ったのだと思うけど、こんなにレベルが上がったということは相当死んだのではないだろうか?


石碑がすぐ近くにあるし、確認してみると…案外少なかった…


元々のゲーム人口が何人なのかわからないけど、ソフト発売などでは数十万ほど発売予定だったはずだからそこからデスゲーム前にログインした人たちが残ってるはず…


いや…でもそれだと少しおかしい?

最初の町は別段そこまで広いというわけではない、広いといえば広いけど十万人も入れるほど広くない…


私みたいに目立たないところにゲームが販売してる可能性もあるとしても、それは珍しいケースのはずだし、やはりどう考えてもおかしい


1人で考えても答えは見つからない…かな?


相談できる人がいればいいんだけど

あ、そう言えばリーフさん!リーフさんどうなったんだろう?


フレンドリストを開いて確認すると、リーフさんの名前が無かった…


これは死んだ…のだろうか…?


そこらにいる人に聞くと、フレンド登録したことないとか、わからないとしか答えてくれなかったからラマーさんを探す



「だから!もう今さら遅いんだって!」


「落ち着けって、けど今の状況それしかないだろ?」


女性の大声がする方を見てみると、ラマーさんと女性が揉めていた


「町のモンスターを倒しきっとしてもまた襲われるかもしれないのよ!?」


「けどこの石碑もあくまでフィールドなんだ、ここも安全だとは限らないんだぞ?」



なんか知らないけど町を奪還するかどうか話してるっぽい


後にしよっかなとも思うけど、リーフさんがもしまだ生きていて助かるかもしれないと思ったらやはり聞かないと…


「お前のいうこともわか「あの…」るけど…ん?あんたか、どうした?」


私の小さい声にもすぐ反応してくれてとても助かる。


「フレンド登録してたフレンドがリストから消えてるのってどういうことでしょうか…?」


「それは…」


言おうか言うまいか悩み始めたラマーさんを見てなんとなくわかった


きっと死んでしまっ「それは死んだんでしょ?それくらい気づくでしょ」


「おい!そんな言い方ないだろう!」


たしかに予想はしてたけど、まさか急にこの女性に言われるとは思わなかったというか、言い方きついなぁと思う


「だって本当のことでしょ?残念だったわね貴方」


「いい加減にしろよ!」


はいはい、と女性はそのまま手を振り去っていった、まぁ近くで休むだろうからすぐに顔合わせしそうだけど


「悪かったな…あんた、名前聞いていいか?」


「シュリです」


「シュリ、すまんな、あいつも自分のパーティメンバーやフレンドが死んで気が立ってるんだ」


「大丈夫ですよ、予想はしてましたからあの人な言うことも分かります」


「そう…か、けど本当にごめんな」


なんでもラマーさんと彼女…アンナさんとはパーティ組んだこともあり、フレンドらしい


アンナさんのことを謝ってきてくれるけど、逆に私が申し訳なくなるくらいに謝ってきたからちょっと困る


「それじゃあシュリ、何か聞きたいことあったら気軽にきいていいからな」


「あ、それならもう少しいいですか?」


何故あのモンスターたちは現れたのか?

あの町とゲーム発売のソフト数と人口が合っていないのでは?

ついでにアインさんはどれくらい眠り続けてしまうのか?


さっき気になることを聞いてみると


モンスターは私の予想通りでダンジョン攻略失敗が原因だろうとのこと、とはいえやはり確証という確証はない、強いて言えば前線にいたフレンドの名前が消えたことからの失敗で間違い無いだろうと


人口に関しては、私たちが最初にいた町以外の町や村、もしくは王都にいる可能性があるかもしれないとのこと

これは現地に行くまでは分からないし、そもそもこのデスゲーム…何人が参加しているのか確認できないから、あまり可能性を、信じない方が良いと


アインさんに関してはわからないとしか言えないそうだ

眠りが浅い人もいれば深い人もいるらしい、精神的に相当不可があればその分眠りは深いはずだろうとラマーさんは予想してるそうだ


「ごめんな、断言できることはおれもまだ少ないんだ、お互い何かわかったら教えて合おう」


「はい…私も知らないことだらけですから謝らないでいいですからね?」


「あ!シュリ、俺も二つほど聞いていいか?」


私に答えれることならと聞いてみると


「町の方から歩いてきてたけど、様子どうだったか聞いていいか?」


辛いなら答えなくていいけど!とすぐに言ってくれて、この人は気遣いすぎじゃないだろうかと思った、まぁでも、あの光景…


今まで安心してた場所が蜘蛛だらけになっていたのは結構ショックだったりする


「蜘蛛のモンスター?がたくさんいて…」


そう言えば…


「なんか建物から出てた人を糸で丸めてどこか持って行ってましたね、殺されたのかは分かりませんけど」


「やっぱり…か、おれもそれは少し見たよ、そこで、シュリの見解でいいんだが、もしおれたちが協力しあって町を取り戻そうとしたら勝てると思うか?」


わからない…みんなの強さを知らないし、そもそも私がちゃんとやれば勝てるだろうけど、それで勝ったとしても疑われるかもしれない


ATK全振りを公言したとして、あの町のモンスターの数から恐らく被弾せずに倒しきれずステータスを嘘ついてるとバレるだろう


それでもし、私無しでこの人たちが立ち向かったらどうだろうか?


前線攻略してた人が負けたんだから、勝てないと思うけど…


「やっぱり…無謀だと思うか?」


「そう…ですね、厳しいと思います」


「そう…だよな」


あのモンスターの数にさらにボスもいるはずだ、それならこの疲弊しているメンバーや、ラマーさんの話に聞いた話しの引きこもってた連中もいるという…つまりレベルも1だろうし、戦闘も慣れてない人たちのはずだ


勝てる見込みはほとんどないと思う


けど…


「あの…ラマーさん」


「どうした?」


「一つだけ…勝つ方法があるんですが」




せっかく守れる力が私にあるなら


魔王とか関係なくて


後悔しないようにしないといけない気がするから


「私に協力してもらえませんか?」


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