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黎明院綺羅星の究極ニートライフ!  作者: おじぃ


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転売目的ダメ、ゼッタイ!!

 両手いっぱいのトレジャーを転売などと不届き千万の御伽野アリス。その場で説教は日差しが強すぎて倒れそうだから、屋内のコンクリートに壁ドンしてきつ〜く言い聞かせてやる!


「ちょっと何すんのよ! 壁ドンとかキモいんだけど!」


「何を勘違いしておるキサマアアア!! 自意識過剰にも程があるわこの腐れ外道め!! 貴重なトレジャーを転売などという発想に至ったキサマに今から熱烈な指導を施してやる!! わかったか!!」


「な、なによ、そんなに激昂するようなこと言った?」


「あぁ言ったともこの低脳め。いいか、ここで売られている作品の数々はみな、クリエイターが寝る間を惜しんで、ときに職場や学校でのちょっとした空き時間をこっそり活用して創り上げた宝物ほうもつなのだ!! それを転売目的で入手するなど言語道断!!」


「じゃあなんで地方発送なんかするのよ」


 御伽野アリスめ、至近距離で怒鳴られても動じないとは見上げた根性だ。


「そうか、キサマは生まれも育ちも普通電車一本で東京都心まで行ける土地だな」


「アンタは違うの?」


「ボクの生まれは東北地方の山中さんちゅうだ。未確認生物が山奥の故郷から下りて街の家に居候いそうろうするアニメがあるが、彼らの故郷とほぼ同じ場所つまり! 客観的にもド田舎といえる場所だ!」


 ふ〜ん、それで? と、アリスは興味無さそうに続きを促した。なんだこの横柄な態度はと更に叱責したいところだが、伝えるべきことを伝えるため、怒りをぐっと押し込めた。


「それでだ。今や僕のようなオタクは地球のあらゆる場所にいるわけだが、中には山奥や大都市から離れた場所に住んでいるため、時間の制約や経済的事情などでとても即売会場には出向けない者もたくさんいる。そんなネットトモダチのために、着払いではあるが、ボクは同人誌と同額の代金を頂いて、彼らに代わって買い物をしているんだ。その礼として、地元の名産品をご厚意として頂くことはあるがな」


「名産品を貰う頻度は?」


「毎回だ」

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