表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
73/240

73区  都大路観戦とえりんの活躍

挿絵(By みてみん)


12月、ついに都大路が行われる季節がやって来る。


「綾子先生、これって大丈夫なんですか」

「まぁ、日曜だし、ばれなければ大丈夫だろう」


職員室の隣にある会議室。そこには大きなテレビが設置してある。

そのテレビで都大路を観戦しようと言うことになったのだ。

学校側の許可をとらずに……。


「とは言うものの、部活のためですと言えば、問題は無いのだがな」

暖かいコーヒを入れて来た永野先生が、葵先輩に説明をする。


そして始まった都大路。城華大付属は県駅伝とまったく同じオーダーだった。


宮本さんは前半から積極的に先頭集団の前方で走る。


「さぁ、7位の山口代表、城華大付属、宮本。8位の和歌山代表、岡関高校、小宮。ラストまで競り合いながらのタスキリレー。さぁ続々と選手が入って来ます」


宮本さんが7位でタスキを渡すと、城華大付属はそのままの順位でレースを進め、藍子がアンカーで1人を抜かし、6位と言う成績を収めた。


そして、この試合で優勝したのは、えいりんが在籍する鍾愛女子高校。

と言うより、勝負を決めたのが、そのえいりんだった。


「さぁ、これで5人を抜き単独首位に出ました。熊本県代表の鍾愛女子。3区を任された1年生の市島。トラックでは1500mランナーとして活躍しており、スピードには自信があると話していた市島。非常に積極的な走りです」


3区で出場したえいりんんは、6位でタスキを貰うと同時にものすごいペースで飛び出し、ラスト500mの地点でトップに立った。


それで勢いに乗った鍾愛女子は、以後一度もトップを譲ること無く優勝したのだ。ちなみにえいりんは1年生で唯一区間賞を取っていた。


親友でもありライバルでもあるえいりんの活躍は、嬉しくもあり少し悔しい気もした。




差出人:澤野聖香

題名:テレビ見たよ

本文:えいりんかっこよかった。区間賞おめでとう!なんだか、すごく遠い存在に感じたのも事実かな。そう言えば、冬休みは帰って来る?


差出人:市島瑛理

題名:ありがとう

本文:全国の舞台はやっぱり緊張した。区間賞はたまたまかな。来年はさわのんも出れるといいね。それと冬休みは年末30日から帰るよ。帰ったらまた連絡するね


差出人:澤野聖香

題名:うん♪

本文:連絡よろしく。会えるの楽しみにしてるよ


差出人:市島瑛理

題名:そうそう

本文:京都土産があるから、桂水に帰ったら渡すね。実を言うと、冬休みにさわのんに会うつもりで買ってたんだよね(笑)


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ