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107区  明彩大合宿その5

挿絵(By みてみん)


合宿4日目、今日は朝からみんな緊張モードだ。


今日の練習は午前練のみ。

しかし、練習内容に大きな意味がある。


Bチーム以下のメンバーにとっては記録会の出場を賭けたクロスカントリーでの5キロタイムトライだ。


ここでB・Cチームの上位10位に入らないと記録会には出場できないらしい。


記録会で上位5位がAチームへ合流することを考えると、今日の練習がそのための第一歩となる。


だからと言ってAチームは気が楽かと言えばそうでもない。

今日のタイムトライがBチームのトップより遅かった者も容赦なく記録会へと出場することになってしまう。


その記録会でBチームを含め上位5人に入れないとAチームから落とされてしまうらしい。Aチームに留まるためにも、手は抜けないそうだ。


そんな中で、私はどうするか悩んでいた。

特にプレッシャーがかかっているわけでも無い。

もう記録会で3000mに出場することは決まっている。


永野先生が言いたかったのは「私の走力なら大学からの推薦もありえるぞ」と言うことだろうし、それはこの合宿での周囲の反応から十分に理解出来た。


結局理由を見つけられないまま、スタートラインに並ぶ。

総勢50名。まるでロードレースのスタートのようだ。


一周2キロのクロスカントリ―コースを2周し、その内側にある1キロコースを1周して計5キロのタイムトライアル。


Aチームが前列からスタートしたため、私はスタートと同時に先頭集団に入る。


それでも周りは大学生。

しかも今日は本気だ。


8番目に着くのが精一杯だった。


クロスカントリーと言うことで、小刻みにアップダウンが続く。

アップダウンが得意な私にとては、絶好のコースだ。


水を得た魚のように私は走り続け、2キロを通過した時には3番手にまで上がっていた。


合宿中、3番手まで上がることはただの一度もなかった。


そう考えると、この順位をキープしてゴールすると言うのが、ひとつの目標でもいいのかも知れない。


そんなことを考えながら、3キロ地点を通過する。残り2キロだ。

ここに来てふと、昨年の県高校駅伝のラストもアップダウンが多かったことを思い出した。


そして私は思う。


仮に今、自分が駅伝を走っているとして、それもアンカーを走っていたとして、このまま3位で終わればいいやと思えるのだろうか。


みんなの思いがこもったタスキを胸にかけ走っているのに、3位でいいやなんて思えるわけがない。


それに今頑張らないと、本番だって走れないかもしれない。


私の中で目標が決まる。

一度だけ、ゆっくり深呼吸をして、気合いを入れ直して私は一気にペースを上げた。

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