表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

COMBAT!Ⅱ

作者: .png

あらすじにもありましたとおり独自形式-xyz-の方のCOMBAT!を読んでいただきたいと思います。

眼下を流れる漆黒の海、そして遠くに見える蒼い球状。

「BF-24α、帰艦します」

『こちら管制室、了解しました。三番デッキへどうぞ』

「了解、着艦まであと2100ヤード」

『三番デッキ着艦準備完了、以上です』

銀の機体は後ろに銀の線をたなびかせながら高速で漆黒の海を進んでいく。

目を下に落とすと流れていく白い星々が見える。その中で銀の機体は残り1500ヤードを高速で進んでいった。



     …



ガシャン、という機体の固定される音を聞いてからキャノピーを空ける。すると目の前に広がるのは数々の機体達。

その中でも一番目を引くのは僕の機体なのかな・・・。なんせ僕の機体は本体から翼まで銀色に塗りつぶされていて所々に黒いラインが入れてあるという色だからだ。

まあ別にそんな色は嫌いじゃないのでそれはいいとして寄ってきた人の相手をすることにする。

「あ、大尉〜」

「どうしたリィ」

「いや〜、ちょっとペダルをいじってみたからどうだったかなって」

「お前が犯人か・・・急に軽くなっていて吃驚したぞ」

危うく目の前にあった壊された機体の残骸にぶつかるところだったんだぞ。

「すいません、直しておきますね〜」

そう言って銀色の機体へと、とてとて走っていくリィは僕の機体の専属整備士だ。そんな彼女はたまに無断で変なところを弄ってはそれを告げないので僕は酷い目にあっていたりする。

さて、自室に戻るか。



     ◆



何故僕達が今地球周回軌道上という人間としては普段いないところにいるかというと戦争である。所謂第三次世界大戦、人類が宇宙に出てからその宇宙資源の分配を巡って起きた戦争である。

しかしこの戦争ではいくつかの規定があったりする。

まず、非戦闘員は巻き込んではいけないという規定。これは開戦から一年ほど経ったときにできた規定ですぐさま全勢力に通達された。

そして惑星内での核使用禁止だ。理由は放射能汚染を恐れてのことで宙域内ならばいくら使ってもいいらしい。

他にも沢山あるのだがそのほとんどが無視されて状況にある。


それで今、僕やリィたちが所属しているのは反地球勢力組織ターンアースだ。

この戦争に参加しているのは地球軍、月勢力、火星軍の三つだ。その中でも地球軍は開戦一年までは無条件で敵地は攻撃しておりそれによってできたリィたちのような難民と僕達のような一部の軍人が集まってできたのがこの組織である。

しかし他のに勢力とも手は組んでおらずその情勢から遊撃組織や宇宙海賊などとも呼ばれてる。たまに影で手を組んで傭兵紛いの事もしているのだがそれは置いておこうか。

それがこの組織、ターンアースだ。



     ◆



「今日のデータはっと・・・」

今、解析を始めたのは今日の航続データ。

「最初のはリィの所為だから無視していいとして、ここがどうも駄目だな」

気になったのは一箇所、まだ新型機だから体に馴染んでいないのかどうも動きが悪い。

――PLLLLLLL...

内線電話か?

「はい、152号室です」

『ああ、大尉か。ブリッヂまで来てくれないか?』

「ええ、分かりました」

『分かった。じゃあ来てくれ』

回線を切る。・・・さて、行くか。



     …



「で、新型の性能はどうだったかね?」

今、目の前にいるのはこの艦の艦長、コウ艦長だ。

「すこし加速度が高かった気もしますがそこは言っておきました。それと機銃弾大きくなりました?」

加速度の問題の犯人は分かっているが。

「ああ、分かったかね」

「ええ、反動が大きくなってどうも撃ちにくいんですよ。元のサイズにしてもらえますか?」

弾が大きくなると反動が大きくなる。何故か詳しく知らないが、なってしまうのだからしょうがない。

「無理だな。もう組織の規格であれになってしまったらしい」

「そうですか・・・じゃあブースター替えてもらえますか?」

「ああ、そうしておこうか」

交渉は成功。これで用事は終わりか?

「それじゃ、失礼します」

「ああ、待機しておいてくれ」



     …



「待機、って言われても困るよな・・・」

待機、困る言葉である。機会を待つ、でもやる事が無いのが実情である。

「しょうがない、本でも――「大尉、遊びに来ましたよっ!」

・・・うるさいのが来た、そう思う。

「なんだリィ?」

「だ・か・ら、遊びに来たんですよっ!どうせ暇だったでしょう?」

「・・・・・」

確かに暇ではあった。

「あ、図星ですねー。それじゃ、何しましょうか?」

「いや、帰ってもらえると嬉しい」

「ひ、酷いですよ!」

およおよと泣き真似をするリィ。

「はいはい、酷い人の部屋からは出て行ったほうがいいと思うよ」

「ええっ、そんな!?」

追い返そうとするとベットの端をきつく掴んで話さないリィ。まったく嫌になる。

「じゃあ、何やる?」

「え、いいの!?」

この自分の甘さにだ。



     …



――緊急警報、緊急警報。前方二時の方向約3000ヤードに地球軍艦隊を発見。戦闘員は準備されたし。繰り返す・・・

そんな警報が鳴ったのは遊び始めて30分ほど立ったときだった。

「むぅ、厄介な警報ですね・・・まだ一度もチェックメイトしてないのに・・・」

「でも、僕は数回してるからな」

「大尉はチェス強すぎなんです!」

お前が弱い、そうは言わないことにしよう。

「それじゃあ、静かにしていろよ」

「言われなくてもチェックメイトするまでここに居座りますよ」

「そうか、じゃあ部屋を変えるか?」

「むぅ・・・暗に勝てないって言ってるんですか?」

「さぁな。それじゃあ行ってくる」

さて、さっさと戦闘を済ませてきて戻ってくるか。

きっとリィはここで待っているのだから。

あーあ、戦闘シーンが見事になくなったよ。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ