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第六章

 サンシャインを開店してから十日が経ち、店頭に飾られていた花も枯れ始め、そろそろ片付け時かなと思い整理していたところ、花に添えられている贈り主の名が書かれてあるカードを見ていて、その中に僕の知らない名前があることに気付き少し驚いた。

 その名前は水野聡子という女性のものだった。


「ねぇ、今更なんだけど、この水野聡子さんて人、橋本君か上野さんの知り合い?」

 僕はカードを見せながら、スタッフの橋本君と上野さんに訊いた。

「えー? 僕の知り合いじゃないですよ」

「私もです」

「そうなんだ……、おかしいな、誰だろう?」


 百三十人ほどいる常連客の名前と顔は、勿論僕の頭の中にきっちり入っている。忘れていたとしても、カルテを見れば容易に思い出せる。それなのにどんなに思い巡らしても、水野聡子という名前に行き当たらない。第一、こんなに大きなアレンジメントフラワーを贈ってくれる人は、この水野という人を除くと、大抵が大得意様なのである。それなのに、何故、僕の知らない人がこんな立派な花を贈ってくれたのだろう? 

 おそらく、お客さんではなくて、クレアに営業で来たことのあるパーマ液やシャンプーのメーカーの人かもしれないとそのときは思った。



第七章に続く

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