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イケメンがイケメンし過ぎていてつらい

私は今、教室で授業を受けていた。

リコの隣で席に座っている。

ヴェインとは席を離れて座っている。


今朝のヴェインとのことがあってからというもの、彼とは少し距離をとっている。

気まずいから。


本当、イケメンって怖い。

特にヴェインは要注意だわ。

チャラ男、危険。


ああいう類いの人は、きっと乙女のハートを弄んで楽しんでいるんだわ。

今朝のことが良い例よ。


彼とはもう極力関わらないでいましょう。


「ミシェルさん、ヴェインさんと何かあったのですか?」


リコがヒソヒソ声で訝し気にそう聞いてきた。

私がヴェインと距離をとっているのを、リコは何となく察しているみたい。


「いいえ何も。ちょっと悪質な破廉恥男に嫌気がさしてきただけです」


「そうですか……。でも多分ですが……その破廉恥男さんは凄く優しい方なのだと、私は思いますよ」


「私別に誰とは言っていないのに、なんでそんな……。ま、まさかリコ、ヴェインにかどわかされたんじゃ」


「いやいや、そういう訳じゃありませんよ。というかやっぱりヴェインさんと何かあったんじゃないですか」


「うう、お察しの通りで……」


「ミシェルさん、昨日私たちが危ないところを助けてくれたのは誰だったのですか?」


「……ヴェインです」


「そうです。そう考えたら、やっぱりヴェインさんが優しい人なのは間違いないとは思えませんか?」


「そうだけど、リコはいやにヴェインへの好感度が高いみたいね」


「そ、それはその……」


頬を赤く染めている彼女。


そうよね、女子はイケメンに弱いものよね……。


まあ、リコの言う通りかもしれない。


ヴェインと距離をとるというのは少しやり過ぎね。


彼とは普通に接しましょう。

普通にね……。

――今朝のことが頭を過ぎる。

あんなことがあった後でどうやって普通に接すれば良いのよ!





――――

無事に今日の授業が終わり、時間は放課後へと移り変わった。


私が帰るための身支度をしていると。


「ミシェルあのさ……。今朝のことは悪かった。反省してる。だからその、許しては貰えないだろうか」


と、ヴェインが言ってきた。


「許すもなにも、私はもうそれほど怒ってはいませんよ」


「本当に?」


「ええ。だから私たちこれからも普通に過ごしていきましょうよ」


やばいわ。

ヴェインの顔を見てるだけで緊張してくる。

心臓がドキドキしちゃう。


「ありがとうミシェル!」


そう言うと彼は私にハグをしてきた。

その瞬間、身体中の体温が一気に熱くなってきたのが分かった。


そんな様子をみていたリコが「わわわわー!」とびっくりしている声を出している。


「ちょっとヴェイン、また懲りずに何をしてるのですか! 他の人の目もあるというのに……」


「何ってそれは、僕の君への思いをこうして伝えているだけさ。どうか分かって欲しい。僕がどれだけ本気かを」


またそんな恥ずかしくなるようなことを……。

なんだか思考が高ぶってきた。

心と体が両方とも熱くなっている。


私は緊張でヘロヘロになりながら「そんなもの分かりたくもありませんー!」と言い放つ。


そして私はヴェインをふり解き今朝と同じくその場から走り去る。


「ミシェル待ってくれー! 今度こそ君を逃がしはしない!」


とヴェインがそう言いながら私を追いかけてくる。


「ひぃー!」


まさか追いかけてくるなんて。


私はわき目も振らずに廊下を走り、階段を走ってと。

ヴェインから逃げ回る。


それでも、執拗に追いかけてくる彼。


「いやー!」


途中、私は隠れるために適当な教室に入り息を潜めた。


「ミシェルどこだー?」


と、叫いんでいるヴェインの足音がどこかに向かうのが分かった。


「ふぅー。良かったこれでもう大丈夫ね」


息を整える。

そうしながら教室を見回してみた。


――ここはどうやら美術室のようね。

それらしい道具がたくさんある。


あれ?

教室の隅のほうに誰かいるみたい。


そこで絵を描いてる男子生徒。

集中して絵を描いている。

彼はこっちに気付いていないようだわ。


キャンバスを凝視している彼の横顔が目に入った。


どこかで見覚えのある、緑髪のイケメンさんがそこにはいた……。

明日も投稿できるかは分かりませんが、出来る限り頑張ります。

私の誤字脱字チェックが甘いかもです。

なので引き続き誤字脱字のご報告お願いします。

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