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ある日、超能力に目覚めた件  作者: 上松
第一章 超能力に目覚めた少年
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91P

その日、野乃野足軽は足早に学校への道を急いだ。そして学校に近づくに連れて、なにやらピリピリとした空気? みたいなのを感じてる。それはきっと昨夜現れた平賀式部の彼氏を名乗るヤツのせいだろう。


 実際、そんなのは普通は「はいはい」となる。だってそもそもが平賀式部はそんなに学校で交流があるような女子ではない。だからそこらの奴がそんな妄言をのたまったとしてもそれはみんなから戯言と思われるだけだ。


 でも……今回それを言ったのが、まずいやつだった。


「まさか山田先輩がね……」


 そんな風に野乃野足軽はつぶやいた。ピリピリとした空気を感じつつ、歩いてると、デカい背中がヌッと出てきた。


「野乃野君、おはよう」


 そう言ってきたのは桶狭間忠国である。デカいから目立つはずなのに……それに野乃野足軽はこいつのことを危険人物扱いしてるから、いつもはその存在を注視してるわけだが、今日は別のことに気が散ってて、ここまで接近されても気づかなかった。てか最近は何故か桶狭間忠国はこうやって野乃野足軽へと近づいてくる。だからそれを察知して、事前に回避とかしてたわけだ。けど今日は捕まってしまった。


(いや、こいつの関心をこっちに向ける事ができるんじゃ?)


 そんな事を考える野乃野足軽。そして桶狭間忠国もこんな風に考えてた。


(本当にあの人が付き合ってるのか? それなら彼は一体どういう反応をする?)


 二人は朝の他愛も無い挨拶を交わしつつ、そんな風に思ってた。けどお互い話し下手だから、そういう話題に持っていけてない。なぜか最近の授業の話をしてたりする。そんなの一ミリもどうでもいいのに。


 このままじゃ互いになんの意味もない会話で学校についてしまうだろう。そんなとき、意を決したのだろう桶狭間忠国が何かを見つけた。


「あれは……」


 やっぱり野乃野足軽よりも桶狭間忠国のほうが身長が高いからだろう。というか、そこらの誰よりも桶狭間忠国は背が高いから、遠くまで見渡せるんだろう。そして桶狭間忠国が見つけたの渦中の男性である山田先輩だ。そんな彼は今日もかわいい女性と共に登校してた。


((いやいや、昨日の宣言はどうした!?))


――と野乃野足軽も桶狭間忠国も思った。

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