表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ある日、超能力に目覚めた件  作者: 上松
第一章 超能力に目覚めた少年
82/821

81P

「君って、野乃野足軽……君だよね?」


 異様な雰囲気を放ってる桶狭間忠国。実際彼は自身はそんな事を思ってなんて居ないかもしれない。でも実際彼が廊下に居るだけでそのスペースの半分を専有してしまうほどには存在感があるわけで……その体の大きさなのにまるで陰キャの様に分厚い眼鏡をして、そして猫背なのが逆に変な感じなんだ。


「そうだけど……君は?」


 知ってるけど……ここで下手にしってるなんてするよりも、ちゃんと初対面感を出してたほうがいいかなって思った野乃野足軽だ。それに実際、どうやって接触するか……それを悩んでた。野乃野足軽はそんな気軽に誰かに声をかけられるようなタイプの人間ではない。


 だからどうするか……ってずっと悩んでたわけだ。しっぽを出してくれたらいいが……直接なにか……をしてるわけじゃない。いや、机や下駄箱に直接手紙を置いてるのは十分問い詰めるのには十分なのかもしれないが、それでも白を着られる可能性がないわけじゃない。


 それにやっぱり……こうやって対面して思う。


(出来るならやり合いたくないな……)


(力があるのですから、負けるなんてありえないのに……)


 頭の中でそんな事をアースが言ってくる。そんなのは野乃野足軽だってわかってる。だっていくら鍛えてたとしても、脳みそまでは鍛えることなんてできない。だから野乃野足軽が脳みそに直接声を……それこそ大音量を届けたらいくらなんでもこの桶狭間忠国だって白目をむいて倒れるだろう。


 そのまとった筋肉は意味を成さない。そのくらいのことはわかってる。けど……だからって怖くないわけじゃない。高校生でこれだけ鍛え抜いた奴を前にして、何もやってない野乃野足軽が普通にできるだろうか? いやできない。


 まあ流石に何もやってない……ってこともないけど。体力は全ての基本だからということで、最近はちゃんと体を鍛えたりしてる。昔ならそれこそ三日坊主だった。けど、そこに力の訓練も入れる事で、つづいてる。力様様である。


 まあけど、最近始めた野乃野足軽とは違って、桶狭間忠国のそれは完全に歴戦と呼べるべきものだ。その筋肉の密度……そして体の骨格まで……普通骨格はどうすることもできない。いくら体を鍛えたって、筋肉が付きづらい人とか、きれいに筋肉がつかないとか……そんなのあるときく。それは骨格のせいだったり体質だったりあるだろう。


 でも桶狭間忠国は昔からそれこそちゃんとした情報を得て、成長途中ということを最大限に生かして鍛えてきたんだろう……筋肉の付き方から、それを支える骨までとても力強い。骨の太さとかなんかおかしい……それが力があるから、力で桶狭間忠国を覆って少し探って見れば、野乃野足軽にはその情報が頭に浮かぶんだ。


 まるでステータス画面の様……流石に数字で現れたりはしないが……その服の下に隠れた筋肉やらなんやら、それこそ思考とかも読み取れる。この会話で野乃野足軽は桶狭間忠国の本心をあわよくば知りたい……と思ってた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ