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ある日、超能力に目覚めた件  作者: 上松
第二章 きっと世界は変わってない
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第五十一話Part1

『うん、ごめんね。その日はちょっと仕事が入っちゃって……』

「そっか、じゃあ結婚式の打ち合わせには一人でいくよ。まあ自分だけじゃあんまり決められないかもだけど、とりあえず逐一ラインには送るから。確認できたら返信してくれると助かる」

『わかった。そこら辺はちゃんと職場にも事情言ってるから。仕事に支障が出ない範囲で応答するね』


 そんなやり取りをして2人の通話は終了する。通話と行っても顔を見て話せるビデオ通話だ。かなり鮮明に綺麗な画質で今や顔を見ながら通話できる時代だ。けどその分、真っ暗になったスマホの画面に自分の顔が映ると憂鬱さが倍増する野々野国人である。


「明日も……か」


 そんな風にベッドに倒れ込んでそう呟く。結婚は決まってる。けどまだその日付とか式場とかは決まってない。それを決めるのが大変なのだ。なにせ結婚式は2人だけの式じゃない。

 両家の家族を巻き込んでのことだ。それに今回の式は両家がそれぞれ結婚資金を出すのである。蔑ろになんかできないだろう。両家の参加に問題ない日付にそして丁度いい間にある位置の結婚式場である必要がある。

 両家の実家はそれぞれちょうど反対に分かれてる。ならばどっちにも負担がかかる訳で……間にするのが一番もめないだろう……ということになってる。更にはまだまだ決めないといけないことは山積みだ。

 それはやっぱりどっちかに偏っては行けなくて……そうなるとどっちかが一方的に決める……なんてことはできない。だから極力打ち合わせには野々野国人とか彼女が一緒に行くことが望ましい。いや、そうするべきだ。

 でも前回も今回も彼女は予定の日に急遽用事が入ってしまった。そうなると国人が一人で式場のスタッフと話すことになるわけだが、野々野国人一人で決められることなんてほとんどない。

 だって結婚式は夫婦二人が主役……といってもやっぱり目立つの花嫁……のほうだろう。てか国人もそれでいいと思ってるし、なるべくなら彼女が喜ぶようにしたいと思ってる。

 だから野々野国人が一人でいってもあまり進まないのが現実だ。なにせまだ式場だって決まってないんだから、今やってるのは式場の見学だ。そうなると国人的にはちょうど両家の間にある式場ならぶっちゃけどこでもいい。

 いや、どこでも良いと言ってるのはどうでもいい……とは違う。なにせ式場はどこもちゃんと綺麗で素敵なところなのだ。ならばその中ならどこでもいいよな……と野々野国人は思ってるだけだ。

 それに大体式場のスタッフもだいたい話しかけるのは花嫁の方に……である。むしろ旦那が一人でいっても「え? この2人本当に大丈夫なの?」――と思われる。いやそれは本当にそうなのかは野々野国人にはわからない。

 けど明らかに2人で訪問したときと、国人が一人で式場に訪れたときの案内やらアピールの力の入れよう? というもの熱量……とでもいうものが明らかに違う感じが野々野国人はしてた。

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