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ある日、超能力に目覚めた件  作者: 上松
第二章 きっと世界は変わってない
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第四十話part3

 小頭は兄を追いかけてた。


「待ってよー、待ってよお兄ちゃん!」

「ははははははは、ははははははははは」


 二人はお花畑にいる。どうしてかはわからないがなんか二人とも昔のギリシャ人が着てそうな、白い布を巻いたような……そんな服をきてた。まるで彫像が着てる服みたいな? でも別にそれに違和感は持ってない。とても綺麗な場所で、そして兄と小頭はとても楽しそう……という、そんなほほえましい光景だ。


 そこにはただ平和と調和があった。


「ほら、小頭」


 そういって兄が花の冠をくれる。綺麗な花をたくさん使った花の冠を小頭はとてもきにいった。頭にのせられた花の冠。うれしくてぴょんぴょんと跳ねる小頭。


「小頭さん! 僕のこれも受け取って!」


 そんな時、犬がそういってきた。その犬は茶色の雑種で、大きさは小頭の腰位はある。立ち上がったら、小頭よりちょっと小さいくらいかもしれない。ピンと伸びた耳。上を向いた尻尾が特徴的だ。顔も整ってると思う。

 犬としては格好良い部類に入るだろう。愛らしい、というよりも格好いい。そんな犬が人語を話して、そしてその口には小さな花の輪っかがある。犬がどうやって作ったのかは謎だが、それはどうやら腕輪? それか首輪なのかもしれない。


「ありがとう立花君」


 自然と小頭はそういってた。立花君は小学生の時に小頭に告白してきた男の子だった。その犬を小頭は立花君といってる。


「そんなのよりもこっちの方が良いよ!」


 ピピピ――と小鳥がやってきてそんなことをいってくる。頭と羽の表面が黒く、あとは白い小さな鳥だ。そんな鳥は指輪を持ってた。キラキラとした石がたくさんハマった指輪である。豪華……という言葉はこの為にあるようだ。


「お、重い……」


 綺麗よりも重いが真っ先にでるのが小頭らしいだろう。でも確かに小頭の細い指には重そうではある。


「でも嬉しいよ川島君」


 川島君は中学校でサッカー部のイケメンである。女子がキャーキャーしてた。ちなみに小頭との関わり合いはない。でも女子の王子様的な感じである。それからも沢山の動物たちが小頭へと貢物をもってくる。

 そして小頭はこういった。


「みーんな、私の物だよ~」


 どうやら小頭は心の中ではかなりの承認欲求が高いようだ。皆が小頭を求めて、皆が小頭を愛する……そんな世界を所望してるみたい。


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