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ある日、超能力に目覚めた件  作者: 上松
第二章 きっと世界は変わってない
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第三十八話part3

「おじいちゃんとおばあちゃんはどのタイミングでその……付き合ったの? 一緒だったのは中学とかまで? 高校とか大学は?」


 確かおばあちゃんが幾代の時に言ってた事を小頭は思い出す。この地域は子供も少ないから、同じ小学校なら、山の下の方の中学校にこの地域の小学生たちが集まってくるといってた。分かれることになるのは高校かららしい。高校はいくつかの選択肢があるという。もちろんそれは都会と比べたら途方もなく少ない。けど寧ろ小頭はこんな田舎でもそこそこ学校あるんだな……とか思ったのだ。だからきっと二人は中学校までは一緒の学校だったはずだ。ではいったいどこで……その特別になったのか……それが小頭は気になった。

 小頭は普段はそんなにコイバナに花を咲かせる女子ではない。むしろそんな女子たちを草陰草案と低俗……とか言ってた方だ。もちろん公の場では言わないが、実際学校の女子と話すと高確率でその話題があがる。むしろ女子の話と恋バナはきっても切り離せない関係性だといっていい。でも実際、小頭はそこまで他人の恋バナに興味を持てない質だった。漫画とかでは小頭もとてもドキドキできる。でもそこらのクラスメイトの恋バナはそんなに……だったのだ。


 けど、おじいちゃんとおばあちゃんは他人ではない。それに二人が結ばれたことでお父さんが生まれて、そしてお父さんとお母さんが出会って結婚して足軽と小頭は生まれたのだ。そう考えると小頭のルーツ的なことにつながるわけで、興味がわいてきたのだ。


「そうね……あれは中学生最後の夏祭りだったわね。その時、花火を見てる時に告白してくれたのよ」


 ちょっと照れくさそうにおばあちゃんはそういった。「わぁぁぁ」――と小頭も自分の頬を手で押さえて興味津々にきいてた。だってそんな……まさに漫画の中の話の様ではないか。夏祭りで花火を背景に告白なんて……映画になりそう……と思った小頭だ。素敵だなって純粋に思ったし、そんなシチュエーションで告白するなんてちょっとおじいちゃんを見直したまである。だって……だ。小頭はおじいちゃんにロマンチックな感性なんてないのだと思ってた。

 けどどうやらそれは誤りだったみたいだ。ちゃんとおじいちゃんも雰囲気とかシチュエーションを考えるという感性があってちょっと安心した。これでなんでもないような……実はなんとくなくずっと一緒にから……とかだったら反応に困っただろうと小頭は思う。やっぱり告白を受けるなら、そんなロマンチックな瞬間にしてほしいと、一人の女子である小頭は思うのである。でも……


「おいおい、何をいっておる。告白は卒業式の時に、お前が学ランの第二ボタンを無理矢理奪ったのがきっかけだろうが」


 んんん!? なんかおじいちゃんの発言で小頭は混乱しだした。だってこんな風に夫婦までなった二人の告白の認識が違うってことがあるだろうか? 

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