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ある日、超能力に目覚めた件  作者: 上松
第二章 きっと世界は変わってない
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第三十八話part1

「小頭も言っておったが、呪術師といっても、そんな大層なものじゃありゃせん。ただ、そういってる奴らが集まってるちょっと変わった村……みたいな感じだっだ。まあでも不気味ではあったからな。あの村には近づくなって言われておったわ。もしもあの村の者に捕まったりしたら呪術の材料にされる――と脅されておった」

 

 よく子供のころには危険な場所に子供たちが行かないようにどこからともなくそんな噂が流れてきたことあったなーと小頭は思った。それかおへそを出して寝てると、鬼がおへそを捕っていく……とかそんなのと同じ感じで使われてたんだろうって小頭は思った。けど……


(実際村はあったわけで……)


 鬼は存在してないからどこかにヘイトが向くとかなかった。そういうなんとなく危険で怖い存在を仄めかすことで、危ない事はしないようにしましょうとか、ちゃんと服は着て寝ましょう……とかそんな躾的な意味合いが強かったはずだ。


(いや、鬼いたけど……)


 まだガツガツと食べ物を食べてる鬼を小頭は見た。でも他の皆……おばあちゃ以外には足軽に見えてる彼に対して何かいう気はない。ただ、いたんだよね――って事実を小頭は自分の中でかみしめてるだけだ。実際小頭がもっと小さい時は鬼なんて存在は世界に存在してなかった訳だしね。でも寧ろ呪術師という集団は昔にいたんだ。あの村に実在してた。それはおじいちゃんがこうやって話してくれてる事からも確実だ。そしてそこの出身のおばあちゃん。


「えっと、そんな風に言われてたら、普通なら関わろうとは思わないと思うんだけど? だって呪術師……なんだよね?」


 きっとおじいちゃんが言ってるように、大層な事はしてなかったというかできなかっただろう。「超能力」が脚光を浴び始めたのは最近だ。あの呪術師の村がいつ最盛期だったのかは知らないが、昔から最近の出来事のようなことが起きてたのなら、もっと世界は違う形になってたんじゃないだろうか? 小頭はそう思う。ならばきっとあの村にいた呪術師の人々は超能力は使えなかったはずだ。おばあちゃんには悪いが、小頭ならそんないかにもな集団は避ける。飛び込む者もいるのかもしれないが、小頭は危険な所にわざわざ飛び込むような性格ではなかった。


「まあそうじゃな。学校でも、あの村の出身……というだけで孤立しておったからの」

「学校……」

「あたりまえじゃろう。子供の時は誰もが学校へと通う。義務教育だからの」


 それはそうだ。おじいちゃんの言葉は何も間違ってない。けど今までの話から学校にも行かせてないのかと勝手に小頭は思ってしまってた。でもそこまで呪術的な事をしてなかったのなら、普通に学校くらいいかせるか。


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