表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ある日、超能力に目覚めた件  作者: 上松
第二章 きっと世界は変わってない
654/821

???話partC

「なんでこんな……」

「あんさんが他の穴をふさいだせい……ですな」

「足軽は最初にここに降り立ったんだよな? その時にここは破壊されたと聞いたぞ? なんでこんなことになってるんだ?」


 足軽達は大きな鳥に乗ってた。それぞれ二人ずつ二羽に分かれてる。足軽以外は見目麗しい女性たちだ。足軽よりも大人の女性一人に同年代くらいに見える女性二人だ。足軽達を乗せてる鳥は真っ白で四つの翼をもってる。そして顔には白い布が被らされてる。その布には日本語ではない文字が書かれてる。

 多少はこっちの世界の言葉も学んだ足軽にはその意味も分かってる。この二匹の鳥は自然の動物ではなく、召喚された鳥なのだ。そしてそれの契約主はなんと足軽だ。ここまでの道中、色々な事があった。

 この世界は平和な足軽の世界とは違って、色々と大変だった。それこそ最初はどうにかして帰る手段を探してた野々野足軽だが、この世界は『界門』と呼ばれる場所から別世界の侵略者によって脅威にさらされてた。


 界門はずっとそこにある物もあるし、いきなり現れることもあるという。ずっとそこにある界門はずっとこの世界の悩みの種としてあった。なにせそれが開いてからずっと、この世界は異世界の侵略者との戦いに明け暮れる事になったのだから。突発的に発生する界門は時間経過とともに消滅するが、古くからある界門は既に安定してしまってるらしい。

 だからこそ、時間経過でなくなる……なんてことはなく、そしてその周囲を侵食してしまう。侵食が何かというと曖昧になるのだ。その世界とつながった世界が影響しあって曖昧になる。それがどういう影響を与えるかはこの世界の人たちの研究である程度わかってる。

 足軽が教えてもらった情報としては世界が侵食されると、その界門から出てくる化け物たちが強くなるということだ。けど、どうやらそれは間違いではないかと足軽は思ってた。なにせそれを自分も実感してたからだ。

 こっちにきて足軽には制約があった。力を上手く使えなくなったというか、そんなだ。けど一回思いっきり解放した後にはそんな感じはなくなってた。それから考えるのはそもそもが他の世界の存在なんだから、そのままでは力をまともに使えないのではないか? ということだ。

 けど侵食が深まると、この世界の場所がこの世界の場所ではなくなるわけで、つまりはこの世界から界門から出て来た奴らが解放されることになる。だからこそ、この世界の影響を受けてない状態……そうなるからそこから出て来た存在が強くなった……とこの世界の人達は思うのではないか? という考えを足軽は持ってた。


「確かに俺はあそこを破壊したけど、界門がどうなったのかまでは確認してないから……再び開いたか、これがただ破壊された界門の影響なのかも……」


 足軽たちの目の前には大きな大地の塊がある。足軽たちは旅の中安定した界門の封印を行ってきた。それが帰るために必要だったからだ。本当なら島だった筈の足軽が出て来た界門。けどそれは足軽の暴走でそこにいた化け物たちと共に破壊された。


 それから「あ、やっべ」――と逃げてから始まったこの世界での旅。それからここには近づいてなかったから足軽は今初めてこの状況を知ったのだ。島はなくなり、その代わりに空に大地が塊のようになって浮いてる。

 一定の周期でその大地が動いて、ちょっとずつ縮小してるように見える。界門に大地が吸い込まれてるけど、流石に大地という大きさのせいで詰まってるみたいな……そんな感じなのかもしれない。

 それだけなら脅威なんてないんだろうが、その大地から時々岩の塊のような連結してる何がかうごめいてるのがわかる。

 その胴体を見せるときがあるのだ。あれが何なのかはわからない。でも、界門の姿を確認しないと足軽たちはいけない。だから、足軽たちは宙に浮く大地に近づく。するとその大地から、岩の首の蛇みたいな頭が八つ、姿を現した。そして奴が叫んだ瞬間に世界の色が通常の空の色から赤紫の不気味な色へとかわった。


「侵食を進めはった? それに結界まで」


 どうやらラスボスにふさわしい力を有してる相手のようだ……と足軽は思った。

 


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ